浦レポ by 浦和フットボール通信

良い守備から良い攻撃に転じるも2-2の痛み分け【WEリーグプレシーズンマッチ広島戦】

(Report by 河合貴子

先制点を許すもそこからギアが入る

WEリーグ開幕までの貴重な準備期間の中で開催されたプレシーズンマッチ・サンフレッチェ広島・レジーナ戦。梅雨の合間を感じさせるような蒸し暑さがスタジアムを包み込んでいた。気温30.8℃とコンディション的にもキツい条件下の中で2-2の引き分けであったが、三菱重工・浦和レッズレディースは、様々なことにチャレンジしながら奮闘した。

試合開始から好守においてアグレッシブな姿勢を打ち出していったのは、新生広島であった。3トップがピッチの幅をうまく使うように広がり、トップ下に柳瀬選手と増矢選手が並び中盤が逆三角形の4-3-3で挑んできた。

浦和は、右サイドバックに水谷有希選手を起用し、菅澤優衣香選手と高橋はな選手の2トップを組み、中盤がBOX型の4-4-2であった。もちろん浦和は、ボールサイドにスライドしてサイドハーフが中のスペースを埋めたり、FWが1枚下りてきたりしていたが、広島の3トップを気にして両サイドバックが高いポジションを取れないでいた。攻撃のリズムも作れず、昨シーズンまでの前線からのはめ込む守備も後手後手になり、広島に中盤のスペースをうまく使われて主導権を握られる展開になってしまった。

楠瀬監督は「最初は、様子を見過ぎちゃったか・・・。受け身になってしまった分、攻めるということが欠けていた」と話し「トップのところから、はめ込んでいこうという戦略であったが、ちょっと間延びしてしまって、特に増矢選手のところとかセンターバックがスライドして南萌華とか(プレスに)行きたいけどちょっと遠かった。(浦和の)1列目、2列目のコミュニケーションが取れていなかった。同時に(プレスに)行かないといけないのに、遅れてしまった。相手はワイドで作ってくるので、気にして広がったままになってしまった。全体でスライドしていくことをやっていかないといけない」と険しい表情を浮かべていた。

(残り 1865文字/全文: 2679文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ