【無料掲載】2016Jリーグ2ndステージ第12節・FC東京戦[篠田善之][監督コメント]

篠田善之監督(FC東京)
まず最初に、こういう結果になったのは本当に残念で悔しいですし、サポーターのみなさんにも申し訳ないと思っています。

ゲームのほうですけど、入りは非常に狙い通りというか、前からしっかりプレスにいって、相手の5枚を置き去りにするような形は何度か取れましたし、奪ってショートカウンターも見られたと思います。浦和の良さを消すために、どんどんプレスにいかせた結果、後半の入りでゴールを奪えて、少し早かったですけど選手交代で3-4-3の形を取って、ワイドの選手へのサイドチェンジを抑えようとしました。

その中で、(中島)翔哉だったり、翔哉に代わって(橋本)拳人がサイドに入った時に、2点目を奪うチャンスができたと思うんですけれども、そこで奪い切る、ゲームをしっかり閉めるということができなかったので非常に残念でした。

ただ、その後に追いつかれて、少し後ろに重心が下がりすぎたのと、バラバラに追うような形になってしまったのは、ゲームの90分を通しての考えの中では、少しうまくいってなかったと思っています。

ただ、選手たちは前半からハイペースでプレッシャーをかけましたし、前から行く時間をもう少し長くできればもっとよかったと思っています。選手たちはしっかりできたし、課題もまた見られました。こういう形で浦和と戦えれば、そして90分を通して勝てれば、一番よかったと思います。とにかく、悔しいゲームでした。

Q 2人目の交代で浦和の攻撃をより受ける形なった印象がありましたが、あの交代の狙いは?

少し翔哉のところで森脇を外す形になってしまっていたので、それだったらはっきり拳人を当てる形にして、真ん中のスペースはヒデ(高橋)にという意図を持って、少し早めに変えました。結果、負けたので、すべてダメだったと思います(笑)。

森脇と拳人をマッチアップさせることで、拳人が前に出るシーンがあるのではないかと私は読んだので、そこで突き放せればよかったですけど、逆にそこから拳人のパワーも少し落ちて、森脇が元気になったというか、どんどん上がってきて。ああいう形になったのは私のミスかもしれないし、でもトレーニングでやってきたので、ちょっと早かったですけど1点目を取って、2点目も奪えて、あのまま終わらせるのがプランでしたけど、なかなかプランどおりにいかないなと思うし、そこの見極めは私が少しミスったかなと思います。

Q 3-4-3に変えることは最初からプランとして持っていたのか? もし0-0のままならそういう交代はしなかったのか? また、タイミングについては?

たぶん、サポーターのみなさんも、もしかしたら選手たちも、ちょっと早いなと思ったかもしれません。ただ、3-4-3の場合は徳永と室屋を少し高い位置に取って、うまく駆け引きでワイドの関根選手と駒井選手を下げるような形をイメージしていたのですが、なかなかそれができませんでした。そこはやっぱり、浦和さんは思い通りにいかないなと思いました。プランとしては持っていました。リードして2点目を取れれば、5-4-1の形を取ろうとは思っていました。

Q 前半のサッカーは素晴らしかったが、あのサッカーで最後まで押し切ることはできたと思うか?

最後まで押し切ることは、たぶん選手交代をしながらでないと厳しいかなと思っていました。ただ、前線で追える選手をチョイスしながらというのと、リードしていたこともあって3-4-3に変えてしまったのは、予定通りだったのですが、予定通りにはいかないというか、そこの見極めが甘かったと思います。

河野が少し足をつりそうというのがあったのと、翔哉も入れ替わったりとかそういう場面が見られたので、ちょっと早めにしてしまいました。浦和とやる時は、僕の中では、ああやって前からいって、西川選手がゲームメイクをするような形にすればいいと思っていました。

あそこからの長いボールというのはウチは対応できていたと思いますが、それを90分通してできるかと今言われると、あのメンバー全員がフルで90分というのは難しいと踏んで、3-4-3や5-4-1の形を自分の中でイメージして、浦和を何とか攻略したい、とにかく前から行って攻略したいというのは選手たちにも伝えていました。こういう結果なので、最後はばらけましたし、3-4-3、5-4-1の形もすべて何もはまらなくなりました。前からいくプレスの時間をあと10分、もしかしたら15分、へろへろになるまで彼らにやらせてもよかったと今は思っています。

Q ルヴァンカップであと2試合対戦するが?

また、同じような形になると思います。

Q 2点目を取りにいったとのことだが、30分以上ある中で守備の選手を入れ、FWを入れなかった理由については?

(前田)遼一が真ん中にいることで、ロングボールでおそらく勝てるだろうと。相手が押し込んできた時に、さらに推進力を出せる橋本を置いたことによって2点目を取りたい、もしくは室屋や徳永がチャンスがあれば前にいってほしいというのは、前もって言っていました。それで2点目を取りに行きたかったです。

結果、前の選手を入れればよかったのではないかとか、そういう見方もあると思いますが、私の中では河野だったりが90分持たなかったので、前線の選手よりも守備の選手を入れました。もともと、後ろを3にするときは丸山を入れようとは決めていて、その形を今週はずっとトレーンニングしてきたので、それを続けたかったと。

おそらく、点を取りにいかないで、このまま30分くらいを守り切ろう、という風にみなさんは思ったかもしれませんけど、全然違って、点はその中でも奪いにいくことはやってもらおうと考えていました。

ただ、そこで取れなかった時、追いつかれてしまった時に、今回のゲームでは僕の方でも詰めが甘かったし、選手たちも疲弊してしまって、前に出ていけなくなってしまいました。これが現状というか、僕の中での今日の浦和戦でした。

おっしゃる通り、早いのではないかとか、守備の選手を入れて、ホームなのにできていないじゃないかとかいうイメージはサポーターのみんなも思ってしまったかもしれません。そこは申し訳ないです。

できる限りアグレッシブに、前から躍動感ある、ということを選手に伝えていたので、それが90分できるかできないかはこの先の自分たちのトレーニングだったりとか、こういう相手に対してやっていかなくてはいけないところだと思います。もしくは、2点目を取って仕留められるように、またみんなでやりたいという思いが今は強いです。

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