前半の守勢をしのぎ、 後半にスパークする【島崎英純】2016Jリーグ2ndステージ第2節・柏レイソル戦レビュー

■レイソルの攻撃思考

柏レイソルは4-4-2のシステムを採用し、ショートパスを繋いでポゼッションする策を用いた。その細部は工夫がされていて、ディエゴ・オリベイラと2トップを組む中川寛斗がセカンドトップ気味に浦和のリベロとボランチの間に入り込んだり、左右に開いたクリスティアーノと伊東純也が突如中央へ侵入したりと、浦和守備網を幻惑する動きが施されていた。

柏のショートパスは丁寧だった。ダブルボランチの秋野央樹と栗澤僚一がフレキシブルにスペースへ飛び込んだ瞬間に足下へパスが入る。それを受けた選手はサイド、中央と、これまた機敏にパスを回していく。まだ川崎フロンターレのように正確無比ではないが、風間八宏監督が志向するパスワークに似ている。スペースへのパスではなく、スペースへ走り込んだ選手の足下へのパス。ボールロストの確率が低く、かつ相手守備網を揺さぶることのできる、かなり危険な攻撃である。

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