2016J1リーグファーストステージ第7節・ベガルタ仙台戦[ミハイロ・ペトロヴィッチ監督][監督コメント]

○ミハイロ ペトロヴィッチ監督

Q まずは試合の総括をお願いいたします。

今日の試合の展開は、戦前に予想はついていました。今までもこれからも、今日のような展開のゲームは多くなっていくでしょう。相手が守備的な戦いをしてくる中で、選手たちは意図を持って狙い通りのプレーをしてくれた。ただ、立ち上がりは相手もフレッシュな状態ということもあり、なかなか相手の穴を見付けられなかった。もう一つは、ボールを失った後の切り替えの部分がこれまでのゲームよりも少し緩んでしまった。選手たちは前半から我慢をして、サイドと中を使い分けながら攻撃を繰り返してくれた。90分を通して、相手が規律を持って、われわれのすべての攻撃を防ぐことは不可能だと思っていた。我慢をして、狙いを持って、繰り返し攻撃を仕掛けることができれば、必ずゴールは生まれると確信していた。

 

1-0でリードしたあとは、少し展開が楽になると思ったが、すぐに失点をしてしまったので、選手もショックだったと思う。追い付かれた後、選手たちがどういう反応を示すのかと私は観察していました。そういう状況のときは焦ったり、攻め急いでしまうことはよくある。しかし、選手たちは落ち着いてやるべきことをしっかりやってくれた。そこは選手たちの成長を感じた部分だ。その中から2点目、3点目を奪うことができた。それ以外のシーンでも、もう1、2点取ってもおかしくない場面もあった。リードした後に不必要な失点をしてしまったが、それは甲府戦も同様でした。疲れている中で集中力を切らさずにゲームを進められるかは、今後の課題。今日の試合に関しては、ボールを失った後の前線の切り替えを速くしなければいけないと感じた。反省点はあるが、相手がどんな戦いをしようと、今日は自分たちの攻撃的なサッカーを貫く姿勢を見せられたと思う。ファン・サポーターはテンポが速く、両チームが攻め合うようなサッカーを待ち望んで試合を見に来てくれる。

 

残念ながら、片方のチームだけがそれを望んでも面白いゲームにはならない。われわれと対戦する相手は、とても割り切って守備に重きを置いて現実的に戦ってくることが多い。サポーターも相手は守備的に来てカウンターを狙ってくるという予想で試合を見に来ていると思う。マリノスとのドローゲームの後に見せたファン・サポーターのリアクションは、スコアレスドローの中でも、われわれがチャレンジして攻撃を仕掛け続けたことに対する評価があったと思う。そのファン・サポーターの見方がチームに勇気を与えていると思っている。

 

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