[無料記事]2016AFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第1節・ 浦和レッズ vs シドニーFC[興梠慎三・宇賀神友弥・槙野智章][選手コメント]

○興梠慎三

Q 得点シーンは?

形の中で決めるのが理想だけど、10という苦しい時間の中で追加点が取れたのは嬉しいし、何より強いチームは途中から出てきた選手が結果を出すので、その意味で、点が取れたのは良かったと思います。PKのシーンは、構えた時にGKがすごい動いていたから、相手が気合満々に見えたので、「コイツ、絶対に横へ飛ぶな」と思いました。だから真ん中にシュートを蹴りました。

Q 途中出場する際は、どんなことを考えてピッチに立ったのか?

ベンチから見ていたら、ボールを回すのが後ろ過ぎて、相手に守備で嵌められたかなと、外から見ていて感じたので、自分がどこのポジションで出ても、少し下がって後ろの組み立てを手伝えたらなと思っていました。そうすれば相手を崩せるかなと。ただ、シャドーのポジションで入って、あの時間帯は押されていた時間で守備をする機会もあったので、もう少し自分がボールを持った時に失わずに回せれば相手の守備が崩れたかなとは思いますけども。少しそこは慌ててしまいました。

Q 攻撃の形についてはどう考えていたか? 相手はかなりバックラインを押し上げていたが?

僕がボールを持った時は、できるだけズラ(ズラタン)と武藤を見るように心がけていました。ちょっとオフサイドかどうかわからないけども、ラインズマンとの呼吸が合わなかった。相手は前に強いので、できるだけ裏を取りたかったですけども、あまり上手く試合を運べなかった面もあります。

Q この結果については?

ACLはホームで勝ってアウェーでどれだけ、まあ、アウェーでも勝つのが理想ですけども、できるだけ引き分けでしのぐのが戦い方ですから、ホームは絶対に勝つのは条件。そういう意味では内容が悪くても勝ったことは良かったですね。僕自身は、守備しかしていないから。ただ、ボールを持った時は周りが見えていましたし、普通に、気持ち良くプレーはできました。もう少しボールは触りたかったですけども、相手のボール回しも上手かったので。初戦としてはこんなもんかなと。

Q PKシーンを振り返って

PKの時はそれほど緊迫した状況ではなかったので、いつもは阿部ちゃんが蹴りますけども、10で勝っていたし、気楽に、僕は途中から出て疲れてもいなかったので、疲れていない選手が蹴ったほうが良いかなと思って、阿部ちゃんに「蹴らしてくれ」とお願いしました。監督からも、PKは阿部ちゃんか僕が蹴れと言われてもいたので、今回は蹴らしてもらいました。もし阿部ちゃんが「俺が蹴る」と言っていたら譲っていましたけども、阿部ちゃんも「蹴れば」と言ってくれたので。PKの1点というのはそれほど気持ちの良いものではないですけども、あれが外れていたら追いつかれていたかもしれない。そこはきっちり決められて良かった。まあ、相手のGKがね。すごい動いていたから、すぐに真ん中に蹴ることを決めました。だって飛ぶもん。だから、相手の残り足にボールが当たらないように、ちょっと浮かせて蹴りました。ただ足を掛けられたシーンは、GKには当たってないですね。だからPKじゃないです。演技技というか(笑)。また、あのシーンのスルーパスも、モリ(森脇)のパスが相手に当たって僕の前に来た。直接スルーパスを受けてGKと1対1になっていたら良い崩しだったとは思いますけども、たまたま来たボールなのでね。次、Jリーグがありますから、そこでは良いプレーを見せたいですね。

 

◯宇賀神友弥

Q 試合を振り返ってみて。

ACLを勝ち抜くためには、この第1戦が重要になると思っていました。だから10でリードしても相手が出てこないのであれば、パスを繋いで自分たちのリズム、自分たちの時間を続けようと思っていました。そこで無理して縦パスを入れるのは止めようと、皆とは話していました。ピッチの中でもその統一感はありましたね。前へ行く気持ちは……、監督は少し前へ入れろと思っていたかもしれませんが、選手はピッチの上で感じて、特に前半はリスクを冒さずにプレーしようと思っていました。

Q 苦しい時間帯もあったが。

もちろん、2点、3点取って、早い内にゲームを決めたいと思いましたけども、相手があのような形を取ってくるのであれば。また相手の監督さんもJリーグのクラブを指揮した経験があるので、ウチの戦い方をある程度分かっていて、ブロックを築いてカウンターを狙っていたと思います。その意味では冷静に戦えたと思います。20になってからは相手も出てきてシンプルなプレーが多くなりましたけども、自分たちもしのぐことができました。途中から出場する選手がギアを上げられることも分かっていましたし。

Q  途中出場の選手について。

(柏木)陽介は出場時間が短かったですけども、(遠藤)航は危機察知能力が高くて、セカンドボールを拾って潰せるので、あのような選手がいるのは大きいなと、一緒にプレーしてみて感じました。危ないシーンも何回か有りましたけども、(西川)周作くんの頭が大きかったので助かりました(笑)。初戦を0点で終えられたのは大きいと思います。浦和レッズらしい攻撃はなかなか見せられませんでしたけども、今日のようなゲームで勝利するということは自分たちに課せられた課題だと思うので、良かったと思います。疲れましたけども、次の試合については、(起用については)監督に委ねます」

 

◯槙野智章

Q  今日は今までの左ストッパーでの出場だった。

試合に応じて選択するプレー、ポジションに変化があると思います。今季は新しい選手も入ってきましたし、僕がリベロでプレーする可能性もあると思います。相手の配置にもよるでしょうけども、忙しい1年になりそうですね(笑)。

Q  今日はキャンプで取り組んでいたようなオールコートマンマークで前線から激しくプレスする形はそれほど見せなかった。

理想は前からプレスを掛けて敵陣でプレーすることですけども、相手の状況によって慎重にプレーすることも必要でした。ただ、キャンプで訓練してきたことは頭に留めていましたし、バラバラにならずに前線の選手と後方の選手の意思疎通が取れていたと思います。

Q 球際では激しく相手に当たれていたように見えたが?

ゴール前付近で1対1になる場面もありましたが、そこは我慢して、チーム全員の守備意識を保つことができました。前半は結構ボールを取られましたが、今シーズンは球際の強さを言われてきましたし、去年、水原三星と戦った後に、「浦和は良いサッカーをしているけども、戦えない。球際に弱い」と言われて、僕らは、それを根に持っていました。特に今季は球際、ACLに対してはその部分で強く行こうと、それは試合前にも言い合っていたのです。自分たちが寝ているのではなく、相手が寝ている状況にしようと、そう思ってプレーしていました。

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