【島崎英純】日々雑感ー清廉ー武藤雄樹(2015/6/10)
面白い宇賀神との関係
ベガルタ仙台から浦和レッズに加入したばかりなのに、すぐさまチームに溶け込んでいるように見えた。流通経済大学の先輩である宇賀神友弥の存在は大きかったのかもしれない。武藤雄樹の個性を知る宇賀神は積極的にコミュニケーションを取ろうとしていたし、武藤もまた、物怖じしない性格で他の選手とも交流を図っていた。2月の鹿児島キャンプでは槙野智章に髪を切られて変な髪型になっていたが、その愛嬌ある振る舞いは周囲を和ませ、彼のキャラクターを確立させる一助にもなった。
武藤と宇賀神の関係も面白い。武藤は大学1年生から流経大のトップチームでプレーしていた。本人は「全然、僕はエリートじゃないです」と謙遜するが、各学年に100人、総計400人もの部員が在籍する流経大のトップチームに1年から加わるのは並大抵の実力では果たせない。しかし、その快挙をひけらかさないその態度が、武藤の性格を端的に表している。
一方の宇賀神は正真正銘の叩き上げで、1年生時は最底辺の4軍(1年生主体のチーム)、その後は進級するごとに3軍、2軍とクラスが上がり、最上級生の4年生時にようやくトップチームへ加わった。武藤は宇賀神の1歳年下なので、武藤曰く「ウガさんと一緒にプレーしたのはウガさんが4年生、僕が3年生の時の1年だけ」だった。宇賀神は2年生、そして3年生時にトップチームで活躍する年下の武藤のプレーをスタンドで見つめていたという。
「年上が年下の応援をしている。まあ、ある意味屈辱ですよね(笑)」
それでも現在の武藤と宇賀神は仲が良さそうだ。宇賀神がプロ入りを決める直前には、こんなエピソードもあるという。
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