【無料記事/福田悠の浦研・裏大原】好調の雰囲気を感じる大原練習場(2015/6/4)

チームが好調なこともあり、アップのリフティングゲームから非常によく声が出ていた。 GKの基礎練習のローリングのメニューでは、キッカーから蹴り出されたボールにローリングするGKの前に土田コーチがFW役として入ることで、より実戦に近い状況が作られている。左右の45°から交互に放たれるシュートをセーブする練習では、西川が利き足と逆の右足であっても高精度のシュートを連発。ニアに僅かに外したシーンでは「あーニア・・・!」と叫びながら手を叩いて悔しがる。日頃の練習からキックに対して強いこだわりを持って取り組んでいることが感じられたシーンだった。

興梠や武藤をはじめ、多くの選手が好調を維持。特に興梠の少ないボールタッチで味方を生かすプレーが光る。ゲーム中、橋本和がゴールエリア内にも関わらずGK大谷へ強めのバックパス。処理の難しいボールであったが大谷は難なくコントロールし右サイドへ展開した。普通であれば間違いなくダイレクトで大きくクリアするシーン。ハーフコートで人と人が近い状況下で、日頃からボールを捨てない意識を持ってプレーしていないとまず不可能だ。ゲーム中、ミシャから『展開のスピードを意識して。“GKも同じように”!』という声が飛んだが、指揮官の要求を完璧に体現したプレーであった。

練習後、ミシャが興梠を呼び寄せ、通訳を介さずに二人で会話をするシーンが見られた。全体練習終了後も15人がピッチに残って汗を流した。

宇賀神は左サイドからのクロスを入念に確認。ニアへの速いボールを意識的に蹴り、「ゴール前でショートバウンドするくらいだったら手前でワンバウンドさせた方が合わせやすいよね?」と中で合わせた梅崎に確認する場面もあった。

入念なシュート練習を行っていたのは槙野、李、武藤、宇賀神ら。いつまでも続けているのを見たミシャから『疲れちゃうから試合に取っとけ(笑)!』と突っ込みが入るほど。槙野はラスト1本をインステップで右隅に豪快に、李は左足インフロントで巻いて左上隅に決め終了。GKは大谷と福島が二人で交互に受けた。

ゴールを片付けたあと、槙野、武藤、宇賀神、李がピッチ中央からボールを転がし、誰がタッチラインに一番近い所にボールを止められるかを競うゲームを行うことに。槙野がタッチライン手前2mの位置に止め優勝。最後に蹴った李のボールは他の3人が蹴ったボールより遥か手前で止まり、その場に居た全員が「弱っ!!」と爆笑。これにはスタンドで見学していたファンからも大きな笑いが起きた。

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