力が足りなかったから敗れた、ただそれだけだ【島崎英純】2014Jリーグ第34節・名古屋グランパス戦レビュー(2014/12/07)
滑り出しは最高だったが……
浦和レッズは試合開始直後の2分に先制する。柏木陽介の左CKから槙野智章がヘディングシュートを放ち、ボールはバーに当たりながらゴールに収まった。今季の浦和は柏木の左足から数々のセットプレーゴールを決めてきた。勝負の最終節でもそのストロングポイントを十分に生かしたファインゴールだった。
対戦相手は常に浦和のセットプレーに脅威を感じていたはずだ。柏木のキック精度が高いのはもちろんのこと、今季の浦和にはフィニッシュを果たせるターゲットマンが数多くいた。今試合でゴールを決めた槙野、他に那須大亮、阿部勇樹、森脇良太、李忠成、興梠慎三ら、誰もが高い空中戦能力を備え、相手は的を絞るのが困難だった。流れの中でコンビネーションプレーを駆使してゴールを奪えない時、セットプレーは勝利を掴むための拠り所になる。今季の浦和が最後までリーグ優勝争いを繰り広げられたのは、このストロングポイントを出し惜しみすることなく発揮した結果だった。
だが浦和は先制後から名古屋グランパスに持ち味を封じ込まれてしまう。
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