仙蹴塵記

明治安田J2第2節 長崎戦・第一報 菅田真啓と中山仁斗の今季初ゴールでリードし、全員守備で1点差に抑える。2-1で2024シーズン初勝利

ベガルタ仙台は明治安田J2第2節・長崎戦で、前節から先発メンバーを2人交代。郷家友太とエロンが今季初先発となった。ベンチには知念哲矢と有田恵人が入った。ゲームキャプテンは林彰洋。

仙台の最初のチャンスは5分。相手陣内でボールを奪い、エロンがシュートを狙ったが、これはブロックされた。以後、自陣から繋ぐ長崎と、そこにプレッシャーをかけてカウンターをしかける仙台、という展開が続く。16分に自陣で長崎の連続攻撃を受けた仙台だが、林を中心にブロックしてしのいだ。
前節とは打って変わってなかなかシュートが打てない試合展開。仙台は32分に相手陣内でボールを動かし、左に開いた工藤蒼生がクロスに持ち込んだがGK原田岳にキャッチされた。38分には右サイドの深い位置で髙田椋汰が倒されてFKを獲得。中島元彦のキックを菅田真啓が合わせたが相手にブロックされ、菅田はそのボールを拾ってシュートしたが打ち上げてしまった。45+1分、仙台はこの試合で初めて与えたCKからゴールに迫られたが、なんとか食い止めた。45+3分、反撃に出た仙台は相手陣内右サイドでFKを獲得。中島の鋭いキックにファーサイドの菅田が頭を合わせると、これが決まって仙台が先制した。仙台は1-0で前半を終えた。

ハーフタイムでの仙台の選手交代はなし。仙台は後半開始早々に決定機を作る。石尾陸登のクロスにエロンが頭を合わせたが、これは惜しくも原田にセーブされた。48分にはCKの流れから工藤蒼がミドルシュート。これは上に外れた。53分にはオナイウ情滋からのバックパスを受けた工藤蒼がシュートしたが、惜しくもクロスバーに阻まれた。
64分、仙台は相手ハイボールの折り返しからボレーシュートを許したが、これは枠を外れた。仙台ベンチは69分に2選手を交代。郷家とエロンに代わって相良竜之介と中山仁斗がピッチに入った。
72分、仙台はカウンターからビッグチャンス。中島が抜け出してラストパスを送ると、相良がDFをかわしシュート。だがこれはクロスバーに当たってゴールできなかった。長崎が選手交代でパワーを増して押し返してきたが、耐えて78分にやり返す。相良がゴールラインぎりぎりの位置まで抜けてクロスを送ると、これを中山が左足ボレーで決めた。中山のスーパーゴールで、仙台は2-0とした。
82分、仙台は中島から有田に交代。有田はこれがJデビューとなった。83分には髙田が自らゴール前に持ちこみシュート。これは原田の正面だった。このまま逃げ切りたいところだったが、86分、右サイドから上げられたクロスを途中出場のエジガル・ジュニオに決められて2-1とされた。
88分に仙台は長澤和輝とオナイウに代えて知念とマテウス・モラエスを投入。5バックにして、さらに知念を中盤の底に入れて相手のパワープレーに対抗する。クロスを上げられたりクリアを拾われたりする苦しい場面もあったが、なんとか全員で耐え抜いて、2-1でタイムアップ。2024シーズンのリーグ戦初勝利を手にした。

自身プロチームの監督初勝利をあげた森山佳郎監督は「ラスト10分は、本当に苦しい苦しい、勝点3を取るのがこんなに苦しいのか、というくらいの感じ」とのことだったが、前節に取れなかった2点目を取った上で相手の反撃を1点に押さえ「『逃げ切った』という言葉が相当するのかなと思っています」と総括した。開幕からアウェイが2戦続く厳しい日程だったが、仙台は勝点合計4を積み上げることができた。

reported by 板垣晴朗

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