仙蹴塵記

明治安田生命J2第40節 山口戦・第一報 前半に圧倒し郷家友太の今季10点目で先制も、後半に追いつかれ1-1の引き分けに終わる

2023シーズンの明治安田生命J2リーグ戦も残り3試合。ベガルタ仙台は勝てばJ2残留を自力で決められる第40節・山口戦で、前節・秋田戦から先発を1人入れ替えた。菅田真啓が第36節・千葉戦以来の先発出場となった。ゲームキャプテンは小出悠太。

コイントスの結果、通常とエンドを入れ替えてキックオフ。仙台は強烈なプレッシャーをかけ、相手コートでボールを動かす。7分、連続攻撃からゴール前に縦パスが通り、山田広路がシュートに持ちこむ。だがこれは関憲太郎のファインセーブで止められた。8分に、今度は左サイドに山田が抜け出したが、シュートはまたも関に阻まれた。
14分、福森直也のフィードを受け、氣田亮真が左サイドに飛び出す。しかし氣田からのラストパスは惜しくも合わなかった。16分には秋山陽介のフィードを中島元彦が頭ですらし、相手最終ラインの裏の山田へ。だがこれはオフサイドだった。
攻め続けた仙台は、19分に先手を取る。小出からのパスを氣田が巧みにワンタッチで前に送ると、郷家友太が相手DFの背後を取りながらこれを受ける。郷家は素早くシュートを選択、これが見事に決まった。郷家の今季10ゴール目となる2試合連続弾で、仙台が1-0とした。
仙台はその後も山口にシュートを打たせず、相手陣内でのプレーを増やす。30分には秋山の縦パスを中島がつなぎ、最後は山田がシュート。これは枠外だった。31分には郷家のクロスに中島と山田が飛びこむが、相手の懸命な守りにより止められた。45+2分には中島の右CKに、ファーサイドの氣田がボレーで合わせたが、これは関にキャッチされた。直後に前半タイムアップ。仙台は1-0で試合を折り返した。

ハーフタイムでの選手交代はなし。仙台は51分、小出が右から攻めこみ、ここからのクロスに氣田がボレーで合わせる。しかしこれは相手に止められCKへ。このCKでファーサイドの菅田が頭を合わせたが、ゴール右に外れた。
57分、仙台は自陣左サイドでボールを失いピンチに。ゴール正面で相手を食い止めたが、直接FKを与えてしまった。しかしこのキックは、仙台の壁が跳ね返した。
66分、仙台は2選手を交代。長澤和輝と山田に代わり、エヴェルトンとホ・ヨンジュンがピッチに入った。仙台は69分に高い位置で相手の縦パスをカットすると、氣田のスルーパスに郷家が反応したがオフサイド。その直後、相手クロスからの連続攻撃で、林彰洋が飛び出した隙を矢島慎也に狙われたが、小出がブロックしてゴールを守り抜いた。
72分に仙台は中島から加藤千尋に交代。74分、ゴール前で細かく繋いでからエヴェルトンがシュートしたが、これは関の正面だった。78分、仙台は相手が2選手を交代した直後、左サイドへの対応が遅れてクロスを送られる。これを途中出場のシルビオ・ジュニオールに決められ、追いつかれた。
1-1とされた仙台は、84分に左クロスからの連続攻撃で加藤がシュートしたが、これは関に止められた。85分に秋山と氣田から、キム・テヒョンと齋藤学に交代。だがなかなか攻撃が実らない。90+2分にはホ・ヨンジュンがこの日2枚目のイエローカードを受け、退場してしまった。数的不利になって相手の攻めを受ける仙台が、なんとか踏ん張って追加点を許さず。だがカウンターからの攻撃は結実せず、1-1で試合終了となった。

堀孝史監督は、前半は好ゲームながら後半に退場者を出し追いつかれたことを反省。そのうえで、「10人になってからは厳しい戦いになったのですけれども、それでも選手たちがしっかり守ってくれて、1ポイントを取れたことをプラスに考えて、残りの試合をやっていきたい」と話した。この日の試合結果ではJ2残留は決まらず。29日の結果を待つことになった。

reported by 板垣晴朗

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