仙蹴塵記

明治安田生命J2第39節 秋田戦・第一報 郷家友太の今季9点目を守り切り1-0で勝利。3試合負けなし

中断期間を経て明治安田生命J2第39節・秋田戦に臨んだベガルタ仙台は、前節・いわき戦から先発メンバーを1人入れ替えた。郷家友太が先発、右サイドに入った。ゲームキャプテンは小出悠太。

前半は仙台が風上に立った。この試合最初のシュートは、開始1分で郷家友太が遠目から打った。しかしこれは右に外れた。4分には左サイドで細かくパス交換して氣田亮真がシュートを狙ったが、相手に当たりCKへ。このチャンスでは決められなかった。6分には逆に中央から齋藤恵太にシュートを打たれたが、これは上に外れた。

13分、仙台は中島元彦のスルーパスを受けた山田寛人がゴールに迫り、遠目からシュート。しかしこれは相手に当たって軌道が変わり、GK圍謙太朗にキャッチされた。18分から19分にかけて相手CKを防いだ仙台は、20分に左サイドから攻めて中島がシュート。しかしジャストミートせず、圍に止められた。その後、仙台は攻撃が落ち着かず、中盤で相手の圧力に押し戻される時間が続く。

28分、氣田が左サイドでドリブルからクロス。郷家が頭で合わせたが、これは圍にキャッチされた。だが直後の29分、中島のクロスを真瀬拓海が逆サイドでキープし、折り返しを受けた郷家が落ち着いてフィニッシュ。仙台が郷家の今季9点目で先制した。

1-0とした仙台だが、35分に自陣右サイドでボールを奪われると、カウンターから吉田伊吹に決定的なヘディングシュートを許す。しかしここは林彰洋が止めた。これをしのいでまた攻めに出た仙台は、44分に連続CKの好機を迎えたが、これは決められなかった。45+2分には齋藤のヘッドがループシュート気味になって仙台ゴールをとらえていたが、これは郷家がゴールライン前でクリアした。仙台は1点をリードして試合を折り返した。

ハーフタイムでの選手交代はなし。後半開始とともに、雨が強く降ってきた。仙台は視界の悪い中で、相手のロングボール攻勢を跳ね返す。54分に相手カウンターを受けたが、これは福森直也や秋山陽介が食い止めた。

雨が止んでからの仙台は落ち着いてボールを動かすようになったが、65分に相手カウンターから自陣右サイドでFKを与えてしまう。このピンチはまたも郷家がゴール前で体を投げ出して阻止した。67分、仙台は長澤和輝からエヴェルトンに、山田からホ・ヨンジュンに交代した。

秋田のロングボール攻勢が続く中、76分に仙台は鎌田大夢から加藤千尋に交代。80分、エヴェルトンの縦パスから攻撃を繫げ、氣田がゴール前に出てシュートを狙ったが、これは相手にブロックされた。

88分、真瀬が痛んで一時ピッチから外れ、10人で守ることに。相手CKからピンチを迎えた仙台だが、飯尾竜太朗の決定的なシュートを林がスーパーセーブ。ゴールを許さなかった。

90分、仙台は2選手を交代。氣田と秋山陽介を齋藤学と菅田真啓に代えた。相手のパワープレーを防ぎ、90+6分にはカウンターから齋藤らがチャンスを迎えたが決められず。だが1点のリードを守って試合を終えることに成功し、1-0で勝利した。

試合後に堀孝史監督は「非常にタフなゲームだったのですけれども、選手たちはしっかりと戦ってくれて、最後まで集中して勝点を取ってくれた」と総括した。相手のロングボールと前へのプレッシャーに耐える時間が多かった展開で、局面での競り合いに気圧されず戦い抜いた仙台。その強さはシーズン終盤になって身についたものではあるが、これを前面に押し出してからは3試合負けなしで進めている。

reported by 板垣晴朗

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