仙蹴塵記

明治安田生命J2第32節 大分戦・第一報 今季初の逆転勝利。前半に中山仁斗のPKで追いつき、郷家友太と内田裕斗がたたみかけ逃げ切り。3-2で連勝

明治安田生命J2第31節・大宮戦で12試合ぶりの勝利をあげたベガルタ仙台は、先発メンバーを1人変更して今節の大分戦にのぞんだ。エヴェルトンが出場停止で、鎌田大夢が先発出場した。ゲームキャプテンは中山仁斗。

仙台は相手の低い位置でのパス回しに対してプレッシャーをかけ、相手陣内でのプレーを試みる。5分頃からは押されたが、CKのピンチは全員でしのいだ。13分、今度は仙台がCKを獲得。長澤和輝のキックに蜂須賀孝治が足下で合わせたが、これは左に外れた。

しばらく両チームとも相手中盤のプレッシャーを抜けられない時間が続く。27分、仙台は右サイド遠目のFKから中山、郷家友太と繫ぎ、齋藤学がミドルシュート。しかしこれは枠を外れた。30分、仙台は右から左に振られてピンチを迎えたが、相手のシュートはブロックしてしのいだ。だが31分、伊佐耕平のシュートを林彰洋がブロックしたが、こぼれ球を保田堅心に蹴りこまれ、仙台は先制を許した。

0-1とされた仙台は、勢いづいた相手に押される時間が続く。41分には立て続けに渡邉新太にシュートを許したが、いずれも林が食い止めた。仙台はピンチのまま前半を終わらせず、45+2分に左サイドから逆襲すると、鎌田大夢が倒されPKを獲得。45+4分、中山がこれを落ち着いて蹴りこみ、仙台は1-1に追いついて前半を終えた。

ハーフタイムでの選手交代はなし。49分、仙台は左サイドから相手に送られたクロスにより二度シュートに持ちこまれたが、守備陣がブロックしてゴールを割らせない。51分には松崎快のサイドチェンジを受けた齋藤学が切れこみ、シュート性のクロスを送るが、これはGK西川幸之介に止められた。57分、齋藤のパスを受けた松崎が右サイドで角度のないところからシュートしたが、これはゴール前を横切ってしまった。

62分、仙台は中山と齋藤を、ホ・ヨンジュンと氣田亮真に交代した。すると64分、投入直後の氣田が相手ゴール前でのプレッシャーからボールを奪う。しかしシュートに持ちこむ前に西川におさえられた。65分には左サイドから元仙台の長沢駿にシュートを打たれたが、これは上に外れた。

67分、仙台は相手のクロスを福森直也が跳ね返すと、ここからパスをつないで相手陣内に持ち込む。ホ・ヨンジュンのシュートは西川に弾かれたが、このこぼれ球に郷家が詰めてゴール。郷家の今季8点目で、仙台が2-1と逆転した。

72分、仙台はさらにたたみかける。左サイドから攻撃をしかけると、外に流れたホ・ヨンジュンからのマイナスのパスを受け、内田裕斗がダイレクトでシュート。このコントロールショットが決まり、仙台はリードを2点に広げた。内田は今季初ゴール。

3-1とした仙台だが、76分、ホ・ヨンジュンが痛んでピッチを離れていた時間に攻めこまれ、クロスから長沢にヘディングからゴールを許す。スコアは3-2となった。

80分、仙台は氣田のクロスにホ・ヨンジュンが合わせたが、シュートは西川の正面だった。81分に仙台は交代。長澤に代えてフォギーニョをピッチに入れた。86分、さらに仙台は交代。足を攣った内田に代えて菅田真啓、松崎に代えて加藤千尋が投入された。

アディショナルタイムは7分。90+3分に仙台は相手CKからヘディングシュートを許したが、林が落ち着いてキャッチした。90+6分にも相手の連続攻撃を浴びたが、シュートミスに助けられた。終盤は相手の猛攻にさらされるも、林を中心にストップ。3-2で逃げ切った。

仙台は今季初の逆転勝利。堀孝史監督は「1試合を通し難しい時間もあったのですが、選手たちがしっかりそこで我慢をしてくれて、チャンスを生かして……というかたちで勝てたことを感謝したい」と、粘り強く戦った末の勝点3を評価した。

reported by 板垣晴朗

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