仙蹴塵記

明治安田生命J2第31節 大宮戦・第一報 ついにトンネル脱出。終了間際のエヴェルトンの仙台加入後初ゴールで、12試合ぶりに勝利

明治安田生命J2リーグ戦12試合ぶりの勝利が欲しいベガルタ仙台は、今節はDF2選手が出場停止。そのポジションを含め、3人の先発メンバーが入れ替わった。蜂須賀孝治が右サイドバックに、福森直也が左センターバックに入り、郷家友太がセカンドトップの位置で先発した。ゲームキャプテンは中山仁斗。

仙台は5分に、中山のポストから齋藤学が走りこんでシュート。これは相手に当たりCKになった。長澤和輝のCKに若狭大志が合わせたが、これは左に外れた。7分にはクロスのこぼれ球を蜂須賀がシュート。これは右に外れた。
仙台は高い位置からのプレッシャーで相手を追いこんで、左サイドを中心に攻撃をしかけるが、守備時には5バックになる大宮をなかなか崩すに到らない。30分、仙台は左サイドで繋ぎ、内田裕斗が突破。ここからのクロスに松崎快が飛びこんだが、ブロックされた。33分には齋藤の鋭いクロスをニアサイドで郷家がヘディングシュートしたが、GK笠原昂史に弾かれた。40分には中山のポストプレーを受けて松崎がボールを運び、そのままシュート。だがDFに当たってシュートは笠原の懐におさめられた。仙台は前半終盤の相手CKをしのぎ、スコアレスで試合を折り返した。

ハーフタイムでの選手交代はなし。51分、仙台は相手陣内左サイドで郷家が倒されFKを獲得。長澤がこれをゴールに送るが、右に外れた。58分にはパス交換から蜂須賀が右サイドに抜け出し、クロス。だがこれは大宮DFに跳ね返された。
後半はシュートまでなかなかいけなかった仙台は、飲水タイム後の72分に3選手を交代。松崎、中山、氣田に代わり、加藤千尋、菅原龍之助、氣田亮真がピッチへ。すると73分、長澤のロングパスを受けて抜け出した氣田が早速シュート。だがこの決定機でシュートは左に外れた。
79分に仙台は長澤から鎌田大夢に交代。しかし81分にカウンターを受けると、ペナルティーエリア手前で相手を倒してしまう。大ピンチだったが、高柳のキックはゴール上に跳び、仙台は事なきを得た。90+1分、蜂須賀のクロスに菅原が合わせたが、これは左に外れた。だが攻め続けた仙台に光がさした。90+5分、大声援を受けて鎌田がCKを蹴ると、エヴェルトンが頭で合わせて仙台加入後初ゴール。歓喜の声の中でタイムアップを迎え、1-0で勝利した。リーグ戦で実に12試合ぶりの勝利だった。

堀孝史監督は試合後に、走り抜いた選手たちを称えるとともに、苦しい状況でも後押しを続けてくれたサポーターに対して「ファンの方達にも『ありがとう』『おめでとうございます』と言いたい」と感謝の言葉を述べた。長いトンネルを抜けたことで、ここから仙台は上昇することができることを願いたい。

reported by 板垣晴朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ