仙蹴塵記

明治安田生命J2第29節 磐田戦・第一報 先制されてからは退場者を出すなど大崩れ。菅原龍之助がJ初ゴールを決めるも1-4の大敗

明治安田生命J2第29節・磐田戦の会場となったエコパスタジアムは、大雨に見舞われた。ベガルタ仙台はこの試合にあたり、前節・藤枝戦から先発メンバーを4人変更。蜂須賀孝治、梁勇基、加藤千尋、中山仁斗が先発入りした。ベンチには今週に加入した齋藤学と長澤和輝が入った。ゲームキャプテンは梁。

大雨でピッチコンディションが悪い中、立ち上がりはハイボールが多い展開に。3分に仙台は相手クロスからジャーメイン良にヘディングシュートを打たれたが、これは林彰洋がおさえた。8分には相手ゴール前に攻めこみ、こぼれ球を氣田亮真がダイレクトでシュートしたが、これはGK三浦龍輝の正面だった。その後は両チームとも中盤でのプレッシャーが厳しく、しばらくシュートが生まれない。

20分、仙台は右サイドから加藤が抜け出してGKと一対一になったが、これは防がれた。直後にはカウンターを受けたが、金子翔太のシュートは林が弾き飛ばした。しかしこれで相手に与えたCKのこぼれ球を、松本昌也に蹴りこまれてしまった。仙台は前半のうちに先制を許し、0-1とされた。

失点から間もない23分、仙台は中山が相手陣内左サイドでキープし、ラストパス。これに加藤が走りこんだが、シュートは左に外れた。しかし中盤でカットしても縦パスが通らなかったりゴール前で簡単に競り負けたりしてシュートが打てず。逆に41分、自陣で失ったボールを金子にミドルシュートで蹴りこまれ、0-2とされた。仙台は立ち上がりこそ悪くなかったものの、失点後は殆ど決定機を作れず0-2で前半を終えた。

仙台は後半から、松崎に代えて鎌田大夢を投入。右サイドには加藤が移動した。しかしシュートを打てないまま50分にはロングフィードからピンチを招く。ジャーメインのシュートは林が何とか弾き、こぼれ球に対する相手のシュートもミス。仙台は命拾いした。だが55分、相手カウンターの阻止に入った菅田真啓が危険なプレーでレッドカードを受け、仙台は10人で戦うこととなってしまった。

センターバックが退場した仙台は、58分に梁から小出悠太に交代した。しかし数的不利はいかんともし難く、64分には連続攻撃を林のファインセーブ2連発で防ぎ、65分にもCKからのこぼれ球を何度も詰められたが林が止めるなど、ピンチが連続した。69分には簡単に左サイドを突破され、クロスからジャーメインに決定的な3点目を決められてしまった。

71分、仙台は2選手を交代。氣田と加藤を、菅原龍之助と長澤に代えた。80分に中山がようやく反転からシュートに持ちこんだが、威力がなく三浦におさえられた。しかしその後は好機を作れず、80分にはドゥドゥのシュートを林が弾いたところを松本に蹴りこまれ、とうとう0-4とされた。

仙台は、71分に中山から齋藤学に交代。悪い流れがなかなか変わらない中、88分、左サイドのリスタートからゴール前にロングボールが送られると、菅原が諦めず足を伸ばしてシュートをねじこんだ。菅原のJ初ゴールで、やっと仙台は1得点。1-4としたが、反撃はこれだけ。散々な内容と結果に終わった。

堀孝史監督は「前半にこちらも決めてもおかしくないシーンもあった中で、決めきることができず、逆にセットプレーのこぼれ球の流れと、連係ミスからのセカンドボールの部分で決められてしまって、前半は難しくなってしまった」と、戦えていた立ち上がりの時間帯に流れをつかめなかったことを大いに悔やんだ。仙台はこれで10試合連続勝利なし。勝たないことには、上の順位を見る資格さえ疑わしい事態に陥ってしまっている。

reported by 板垣晴朗

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