仙蹴塵記

明治安田生命J2第27節 東京V戦・第一報 前半で3失点し守備崩壊。ホ・ヨンジュンの複数得点と氣田亮真のPKでも追いつけず、3-4で連敗

明治安田生命J2リーグ戦で3試合ぶりのホームゲームとなったベガルタ仙台は、第27節・東京V戦で前節・金沢戦から先発メンバーを4人入れ替えた。秋山陽介と中島元彦が先発入りし、負傷から復帰した真瀬拓海、そして21日に選手登録が完了した松崎快もスターターとなった。ゲームキャプテンは前節に続き林彰洋。

コイントスの結果、エンドを入れ替えてキックオフ。仙台は立ち上がりの東京Vのサイド攻撃を防ぐと、3分に中島のスルーパスからホ・ヨンジュンが左から抜け出す。しかしこれはシュートの前に防がれた。6分、仙台は右サイドから相手の進入を許し、齋藤功佑にシュートを打たれる。これは林が止めたが、こぼれ球を中原輝に蹴りこまれて先制されてしまった。
またしても早い時間帯に0-1とされた仙台。7分に左サイドからのクロスのこぼれ球を氣田亮真がシュートしたが、これは枠を外れた。17分には氣田が左サイドからボールを奪い、秋山、郷家友太と渡ってシュート。だがこれは相手にブロックされCKに流れた。しかし攻め手を緩めない仙台が、22分に東京Vの堅守をこじ開けた。右サイドでパスを受けた松崎が鋭いクロスを送ると、ホ・ヨンジュンが叩きつけるヘディングシュートで今季3点目。仙台は1-1に追いついた。
しかし同点から11分後、またしても仙台は呆気なく失点する。33分、相手クロスを弾ききれずCKを与えると、これをニアサイドで軌道を変えられて染野唯月にシュートを許す。これが菅田真啓に当たってゴールに入り、オウンゴールで失点した。
仙台は1-2とまた追いかける展開になったばかりか、42分、自陣ゴール前の競り合いでボールを失うと、北島祐二に抜け出されてまた失点。1-3と点差を広げられた。
不甲斐ない展開が続いた仙台だが、前半で勝負を決められるわけにはいかない。45+1分、ゴール前の競り合いから氣田がこぼれ球を蹴り返すと、これがホ・ヨンジュンへのスルーパスとなる。ホ・ヨンジュンはボレーシュートを決めてこの日2点目。仙台は2-3として前半を終えた。

ハーフタイムの仙台の選手交代はなし。気を引き締めて後半に入りたいところだったが、開始早々に左サイドを突破され、入ったばかりの加藤蓮にゴールを決められた。あまりにも簡単な失点で、仙台は2-4とされた。
攻めるしかない仙台は55分、左サイド高めの位置で氣田が倒されFKを獲得。キッカーの中島が直接ゴールを狙ったが、これは枠を外れた。
60分、仙台は中島からフォギーニョに交代。70分、そのフォギーニョのキープから氣田が受けたところで倒され、PKを獲得した。これを氣田が自ら決め、71分に3-4とした。
飲水タイム後の73分に、仙台は3選手を交代。郷家、松崎、ホ・ヨンジュンに代わり、加藤千尋、オナイウ情滋、中山仁斗が入った。85分、オナイウのクロスにフォギーニョが合わせたが、これは惜しくも枠を外れた。直後に仙台は氣田から梁勇基に交代した。オナイウのクロスから決定機を狙うが、跳ね返されてシュートにいけないままタイムアップ。3-4で逃げ切られた。

守備が崩壊し、3得点しても勝点を取れなかった惨敗。堀孝史監督は「ホームで戦えるということで、今日は選手たちと『応援してくれる人たちに勝利をしっかり届けよう。気持ちを入れて戦おう』と言って入ったのですけれども、前節に続き立ち上がりに問題を抱えていた」と前後半の軽い失点を敗因に挙げた。仙台は早々に守備が崩壊して流れを決められる傾向が続いている。これでリーグ戦で8試合続けて勝ちなし。トンネルの出口が見えない。

reported by 板垣晴朗

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