仙蹴塵記

明治安田生命J2第17節 大宮戦・第一報 プランどおりの前半に郷家友太の先制点でリードも、守勢の後半に追いつかれ1-1で引き分け

明治安田生命J2第17節・大宮戦で3連勝を目指すベガルタ仙台は、前節・熊本戦と同じ先発メンバーを選択。控え選手も同じだった。ゲームキャプテンは小出悠太。

先にしかけたのは仙台。5分、真瀬拓海が右サイドの角度のないところからシュート。これは笠原昂史に弾かれCKに。6分、このCKのこぼれ球を再び真瀬がシュートしたが、枠を外れた。12分には氣田亮真のクロスに山田寛人が頭で合わせたが、これは笠原にキャッチされた。

その後は大宮が中央の守りを固めたこともあり、仙台の縦パスがなかなか通らなくなる。大宮のカウンターを受ける場面もあったが、17分には内田裕斗がカバーに入って阻止。一度試合を落ち着けた仙台は、29分にエヴェルトンのロングパスを山田が落とし、氣田がミドルシュート。これは笠原の正面だった。

32分、ついに仙台がゴールをこじ開ける。エヴェルトンのロングパスが左サイド深い位置の相良竜之介に通ると、ここから繋いで内田がクロス。逆サイドの郷家友太が頭で合わせ、先制ゴールを決めた。郷家の今季5点目で、仙台が先制。1-0とした。

その後仙台は前がかりになった大宮の攻撃を受けたが、42分に相手のクロスで揺さぶられた場面では小出の粘りと林彰洋との連係でゴールを割らせなかった。仙台は前半を1-0で終えた。

仙台は後半開始から、氣田に代えて中島元彦を投入した。47分、攻めに出てきた大宮にこの試合初めてCKを与え、シュートに持ちこまれたが、これは左に外れた。49分には遠目の位置でFKを獲得。中島が直接シュートしたが、これは上に外れた。

51分、仙台は右サイドに寄せられたところでサイドチェンジから貫真郷にシュートを許したが、これは枠外。押されていた仙台は、57分に2選手を交代した。相良と山田を、ホ・ヨンジュンと秋山陽介に代えた。68分にはエヴェルトンが痛んでフォギーニョに交代した。

71分、仙台はカウンターで、鎌田大夢のクロスからホ・ヨンジュンがシュートしたが、これは相手に阻まれた。だが守勢は続き、74分には相手CKから押しこまれ、最後は林がキャッチ。75分には小島幹敏にペナルティーエリア内でシュートされたが、これは右に外れた。84分にはクロスから決定的なシュートを打たれたが、林が至近距離でファインセーブ。ゴールを守った。

劣勢の仙台は86分に鎌田からキム・テヒョンに交代。5-4-1にフォーメーションを変えた。逃げ切りたいところだったが、88分、左サイドからクロスを上げられ、山崎倫に頭で同点ゴールを決められた。これで試合は1-1に。

終盤にも相手の攻勢を受けたが、これはなんとかしのぎ、仙台はカウンターに活路を見出そうとする。だがプレーの精度を欠くなどして決定機には到らず、1-1で試合終了。仙台は勝点1を得るに止まり、連勝は2で止まった。伊藤彰監督は後半の戦いについて「自分たちでボールを放棄してしまった」と、攻め急いでボールを引っかけられてしまったことを大いに反省した。短い間隔でのここ3試合は2勝1分と負けなしで終えたが、3連勝を逃した悔いも大きい試合となった。

reported by 板垣晴朗

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