仙蹴塵記

明治安田生命J2第11節 藤枝戦・第一報 中山仁斗の今季初ゴールなどで一時逆転も、逃げ切れず終盤に再逆転を許し2-3の敗戦

明治安田生命J2第11節で、ベガルタ仙台は公式戦で初めて藤枝と対戦した。仙台は前節から3人の先発メンバーを交代。若狭大志、内田裕斗、氣田亮真が先発に入った。また、相良龍之助、中山仁斗がベンチ入りした。ゲームキャプテンは今季初めて中島元彦が務めた。

仙台は開始2分、鎌田大夢が強烈なミドルシュート。これは惜しくも左ポストに当たってゴールとはならなかった。藤枝の果敢なドリブルやプレスからCKに持ちこまれた場面もあったが、仙台は集中して守り、好機を待つ。17分、カウンターで山田寛人が左から切れこんでシュート。これはGK北村海チディの正面だった。

26分、仙台は相手陣内左サイドで中島がカット。パスを受けた氣田がシュートしたが、これは北村にキャッチされた。35分にはこの試合で何度も鋭いドリブルを見せてきた榎本啓吾に右サイドからペナルティーエリア内に入られてしまったが、クロスからの相手シュートは上に外れた。44分、右に開いた郷家友太がクロス。これに山田が相手DFと競り合いながら合わせたが、シュートは右に外れた。その直後、相手ハイボールを林彰洋が飛び出して処理しようとしたところ、キム・テヒョンと重なってこぼれた球をループシュートで蹴りこまれてしまう。渡邉りょうに先制点を許し、仙台は0-1とされて前半を終えた。

ハーフタイムでの選手交代はなし。49分、仙台は榎本に切れこまれてからのシュートを受けたが、これは林がファインセーブ。逆に、直後のカウンターで氣田と郷家が決定機に持っていったが、こぼれ球は相手DFに食い止められた。10分には相手陣内左サイドでFKを獲得。中島のキックに郷家が頭を合わせたが、これは打ち上げてしまった。

ゴールが欲しい仙台は、60分に一挙3選手を交代。山田、氣田、中島に代えて、中山、相良、加藤千尋を投入した。するとこの采配が的中。63分、相良が左サイドでドリブル勝負。一気にゴール前まで進入しラストパスを出すと、これを中山がプッシュ。中山の今季初ゴールによって、仙台が1-1に持ちこんだ。

仙台の攻撃は止まらない。65分、今度は右サイドで加藤が粘ってボールをつなぎ、エヴェルトンからのラストパスを郷家がループシュートでフィニッシュ。2-1に逆転した。

67分、仙台は相手GKのパスミスを中山がカット。パスを受けた郷家がミドルシュートを狙ったが、これは北村の正面だった。その後、藤枝に攻め返された仙台は、78分に郷家から蜂須賀孝治に交代した。85分には鎌田に代わって松下佳貴がピッチに入った。逃げ切りたかった仙台だが、86分、ミスからカウンターを受けて左サイドから久保藤次郎に同点ゴールを決められた。

2-2とされた仙台は、89分にカウンターから決定的なヘディングシュートを受けたが、これは林がビッグセーブ。続くCKも食い止めた。しかし90+4分、左サイドに放りこまれたボールから矢村健にゴールを決められてしまう。仙台は一時たたみかけて逆転したものの、再逆転を許して2-3で敗戦となってしまった。

アウェイゲームでの敗戦は今季初めて。伊藤彰監督は一時逆転できたことを良かったとしながら、「最後に守りきる力がなかったことを反省しなければならない」と逃げ切りに失敗したことを悔やんだ。

reported by 板垣晴朗

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