仙蹴塵記

明治安田生命J2第8節 甲府戦・第一報 中島元彦の今季初ゴールなどで今季最多3得点。3-0の完封で3試合ぶり勝利

この明治安田生命J2第8節・甲府戦から、ベガルタ仙台は短い間隔で3試合を戦う。その初戦となる甲府戦では、負傷などで今週の練習で出入りがあったこともあり、前節・長崎戦から4人の先発メンバーが入れ替わった。菅田真啓、キム・テヒョン、中島元彦が先発に復帰、鎌田大夢は今季初先発となった。ゲームキャプテンは小出悠太。

コイントスの結果、仙台は風上でキックオフ。風が強くハイボールが流されるため、落ち着かない展開となった。10分から13分までは仙台に連続CKのチャンス。しかし中島が直接狙ったキックがクロスバーに阻まれるなど、惜しくもゴールにはならなかった。24分にはこの日7本目のCKから菅田がヘディングシュート。これは河田の正面だった。そして攻め続けた仙台は25分に先制。右サイドからゴールエリアに進入した中島が落ち着いて決めた。中島の今季初得点で、仙台が1-0とした。

30分、仙台は相手CKから決定的ピンチを迎えたが、これはピーター・ウタカのシュートミスに救われた。32分には鎌田のスルーパスを受けた中島がシュート。これは惜しくも右に外れた。36分にはCKから若狭大志がヘディングシュート。39分には小出の折り返しを郷家友太がシュート。さらに40分には左からフリーで秋山陽介がダイビングヘッド。だがこのチャンスでは決められなかった。しかし45+2分、中島のスルーパスを受けた山田寛人がGKとの一対一を制しゴール。仙台は山田の今季2点目で2-0として、前半を終えた。

ハーフタイムでの選手交代はなし。後半の仙台は風下だったが、攻めに出て追加点を奪う。51分、CKを菅田が折り返すと、郷家が押しこんだ。郷家の今季2点目で、仙台は3-0とリードを広げた。

53分に仙台はカウンターを受けたが、松本凪生のシュートは若狭がブロック。直後のCKも林彰洋のパンチングでしのいだ。60分には最終ラインの裏を宮崎純真に抜けられて大ピンチになったが、林がファインセーブ。失点を許さなかった。

64分、仙台は右サイドでのカットから繋ぎ、逆サイドから飛び出した秋山がシュート。これは僅かに枠の上へ。69分には一気に3人を交代した。山田、秋山、郷家に代わって、加藤千尋、内田裕斗、フォギーニョが入った。73分、加藤が高い位置でカット、ボールを受けた中島がシュートに持ちこんだが、これは河田の正面だった。

仙台は76分にエヴェルトンから松下佳貴に交代。79分には内田が深い位置まで抜け出しラストパス。フォギーニョが合わせたが、シュートは河田に止められた。85分には中島からオナイウに交代した。

仙台は甲府の最後の猛攻を跳ね返しつつ、時折加藤らが相手サイドの裏をとって押し返す。3-0のスコアで逃げ切り、3試合ぶりに勝利した。

今季最多3得点での勝利について、伊藤彰監督は「風上を取って、最初からアグレッシブに前からいくこと」という前半からのねらいどおりだったことを要因に挙げた。後半についても風下の戦い方として「運び出してからの相手のラインの裏を取りにいく」プランが的中したと振り返った。

苦しい連敗を完勝によって止め、仙台は中三日で次の試合に向かう。

reported by 板垣晴朗

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