仙蹴塵記

明治安田生命J2第24節 町田戦・第一報 キム・テヒョンのJ初ゴールなどで3点先行するも、終盤に追撃され3-2で終了。5戦ぶり勝利

明治安田生命J2リーグ戦5試合ぶりの勝利を目指すベガルタ仙台は、前節から先発メンバーを4人変更。平岡康裕、フォギーニョ、加藤千尋、遠藤康が先発入りした。ゲームキャプテンは平岡が務めた。

最近セットプレーからの失点が多い仙台は、セットプレーの得意な町田の攻撃を警戒。6分から連続して相手にCKを与えたが、8分に髙江麗央のシュートを杉本大地が防ぐなどしてしのぐ。

仙台は17分、右に抜けた真瀬拓海のクロスから遠藤がシュート。だがこれはブロックされた。20分には自陣ハーフウェーライン付近のFKから中島元彦がロングシュートを打ったが、これは枠を外れた。27分には右サイド遠目から中山仁斗がシュート。これはわずかに枠を左に外れた。

右サイドを中心にチャンスが増えてきた仙台は29分、中山のラストパスを受けた遠藤が左足でシュート。だが惜しくもゴール右に外れた。このプレー後、遠藤が痛んでピッチに戻れず。32分に皆川佑介に交代した。その後は両チームファウルが多く、プレーが切れがちの展開に。仙台は前半アディショナルタイムに左サイドでの崩しを見せたものの、シュートには到らず。決め手を欠き、0-0で前半を終えた。

原崎政人監督ハーフタイムコメント
・もっと細かく情報を伝えてあげよう
・しっかり押し出してスライドしよう
・チャレンジ&カバーを徹底すること

ハーフタイムでの選手交代はなし。仙台は後半早々の相手CKを防ぐと、49分からは逆に立て続けにセットプレーを奪取。そして52分、中島のCKにキム・テヒョンがダイビングヘッドで合わせ、ゴール。キム・テヒョンの仙台加入後初ゴールで、仙台が先制した。

勢いに乗る仙台は、56分にカウンターから加藤が持ちこんで左足シュート。これはGKポープ・ウィリアムに止められた。65分頃には相手のセットプレーを続けて受けたが、杉本のパンチングなどで防ぐ。73分には中山からレアンドロ・デサバトに交代した。

76分、仙台は相手陣内右サイド深くで氣田亮真がFKを獲得。ほぼCKのようなこのキックを中島がゴール前に送ると、皆川がピタリと合わせてゴール。皆川の今季5点目で、仙台が2-0と突き放した。

仙台の勢いは止まらない。相手が選手交代直後で立ち位置が定まらないうちに攻勢をかけ、82分にシュートのこぼれ球をFWに移っていた中島が蹴りこみ、今季2点目。3-0とした。

このまま逃げ切りたいところだったが、仙台は85分、相手クロスから太田修介に決められて3-1と差を詰められた。直後の86分、氣田とフォギーニョと加藤を、名倉巧と吉野恭平と蜂須賀孝治に交代した。

だが仙台が押される展開は続く。90+6分、こぼれ球を奥山政幸に蹴りこまれて3-2とされてしまった。最終的に紙一重のスコアとなったが、仙台は1点差の3-2で逃げ切り、5試合ぶりに勝利した。

原崎政人監督は「このゲームに関しては、内容云々というよりもまず勝点3が絶対に必要な試合でした。勝利して勝点3を取れたことに関しては非常に良かった」としたうえで、「ゲームの締め方で、私も含めてもっとしっかりチームをコントロールしなければいけないという反省点が、今日は出ました」と終盤の戦いを大いに反省。次の試合に向けて気を引き締め直した。

reported by 板垣晴朗

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