仙蹴塵記

明治安田生命J2リーグ第2節 水戸戦・第一報 点の取り合いは遠藤康の加入後初ゴールで決着。3-2で今季初勝利

2009年以来のケーズデンキスタジアム水戸で今季初勝利を狙う、ベガルタ仙台。明治安田生命J1第1節・新潟戦から先発メンバー3人を入れ替えて第2節・水戸戦に臨んだ。ボランチで富田晋伍、二列目で氣田亮真、FWで富樫敬真がそれぞれ今季初先発を果たした。ゲームキャプテンは平岡康裕。選手たちは今季初めて2ndユニフォームを着用した。

仙台は開始2分に木下康介にシュートを打たれたが、これは杉本大地がセーブ。逆に3分、右スローインから最後は加藤千尋がシュート。これは左に外れた。スタジアムは広告板が動くほどの強風のため、風上に立った前半の仙台はロングボールが目立った。

攻撃の組み立てがなかなか進まない仙台は、カウンターからピンチになる場面が増える。12分過ぎから相手に抜け出される場面が続くと、17分に左サイドまでつながれ木下に先制ゴールを決められた。敵地で先手を取られスコアは0-1に。

20分頃から地上での組み立てが増えてきた仙台だが、シュートにはなかなか到らず。29分に内田裕斗のクロスから中山仁斗のヘディングに持ち込んだが、シュートは右に外れた。だが32分、吉野恭平のシュートを相手DFが手で止めて、仙台がPKを獲得。これを中山が決め、1-1に持ち込んで前半を終えた。

原崎政人監督ハーフタイムコメント
・セカンドボールを回収し、ペナルティーにボールを入れていこう。ミスを恐れず、自信を持って。

ハーフタイムでの選手交代はなし。後半開始早々、46分に仙台はゴール前に迫られるピンチを迎えたが、これは杉本がナイスセーブ。食い止めた。

53分、仙台は左サイド遠目の位置から富樫敬真がシュート。だがこれは右に外れた。61分、仙台は中山からフェリペ・カルドーゾに交代した。63分にはCKのチャンスから氣田亮真がミドルシュートを打ったが、これはGK中山開帆に弾かれた。

69分、仙台は2選手を交代。氣田と富樫から、真瀬拓海と皆川佑介に代えた。強風に悩まされながらも攻撃を続けた仙台は、75分、ついに得点。吉野が今季初ゴールを決め、2-1と逆転した。得点後には選手が並んでゆりかごダンスを披露した。

しかしこのリードも束の間、77分に仙台は右サイドから髙井和馬のゴール前進入を許し、失点。2-2とされた。

80分、仙台は勝ち越すため名倉と富田を遠藤康と梁勇基に交代。だが水戸の勢いが続き、83分には立て続けにピンチ。それでも相手のシュートミスに救われた。

86分に仙台は相手ゴール近くでFKを得たが、梁のキックは相手の壁に阻まれた。アディショナルタイムにもピンチが続いたが、なんとか耐えた仙台。すると90+5分、内田のクロスを真瀬が折り返すと、遠藤康がフィニッシュ。遠藤の加入後初ゴールによって、仙台が3-2で今季初勝利をあげた。

劇的な白星だったが、原崎政人監督は試合後に「点を取れたところは良かったのですが、失点のところは修正し次の試合に向かわない」と課題を指摘。気を引き締め直した。

reported by 板垣晴朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ