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世界を駆けめぐる「日本弱し」の声…ハリル監督してやったり!?【戦術分析:代表】国際親善試合 #日本代表 1-1 #マリ代表

国際親善試合
日本代表 1-1 マリ代表
http://www.jfa.jp/samuraiblue/20180323/match_page.html

●世界を駆けめぐる「日本弱し」
マリ戦の低パフォーマンスを受けて「日本弱い」の報道が世界で発信されているようです。いいことです。どんどんやってくれ。

この時期に手の内をさらすなど愚の骨頂。フランスにうっかり逆転勝ちしてしまったコロンビアなど、「これはやばいぞ」と世界中から警戒されることになるでしょう。「俺たち最強?」なんて過信と慢心の温床にもなりかねません。ですから逆に日本は弱いと周囲が思ってくれればくれるほど、日本にとって、いいことしかないのです。

マリ戦の日本のプレーでほめられるようなものは、あまりありませんでした。そもそもセネガルを想定した相手に、どうしてあんな中途半端な守備なのか。「縦に速い攻め」を封印してテクニシャンばかり先発させたのはなぜなのか。いろいろな疑問は、「日本弱し」を印象づけるための情報戦と仮定すると、全ての点がつながって線になるのです。

というわけで、ロシアW杯に向けて不安でいっぱいになった皆さまに、エクストリーム曲解による日本大丈夫論を気休めにお届けしましょう。

●前日会見の三味線(?)
仮想セネガル。どんな戦術で臨むのか前日会見で聞かれたヴァイッド ハリルホジッチ監督は、

「3カ月後の戦術をここで説明できるわけないだろ」

と、至極正直な回答をしております。

「アイデアはたくさんありますよ」

しかしその直後に「まあそんなに選択肢はない」。どっちなんだよ(笑)。負傷などで使いたい選手がそろわなかったので選択肢がないという話のようですが、この辺から何だか怪しいと思えば怪しい。そしてここからは質問と関係ない話が続きます。

グリーズマンがやる気満々だとか、苦しみながらの練習を喜びに変えるのだ!みたいな。注目すべきは「われわれは(グループリーグの突破)候補ではない」という発言でしょう。それも申し訳なさそうに言うのではなく、という堂々たる宣言です。

ハリルホジッチさん、あんまりウソが上手でないと思います。さりげなく自信なさそうに言えばいいのに、自信満々にと言ってしまっているところに怪しさを感じずにはいられません。

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