犬の生活SUPER 西部謙司WEBマガジン POWERED BY EL GOLAZO

ジェフの2017年を振り返る⑥…2018年に基準とすべき試合と工場の生産力の話【2017年総括】

●進撃開始!
明治安田生命J2リーグ第36節のファジアーノ岡山戦(3-1)、ここから破竹の7連勝が始まります。それまでも良い内容のプレーをしながら結果が出ないことも多かったのに、ここからは内容が結果に結びつくようになりました。

変化は主に2つでした。これまでも書いてきたことですが、あらためて。1つは「4-4-2」にフォーメーションが変わったことでボランチが2枚になりました。これで敵のロングボールの後のこぼれ球を拾いやすくなりました。千葉はハイプレスが基本なので、かなり前がかりになります。相手チームはそこを狙って1トップにロングボールを打ち込んでセカンドボールを拾おうとする。単純にディフェンスラインの手前の人数が1人増えたことでこぼれ球を拾いやすくなり、拾えなくてもノープレッシャーではなくなりました。

もう1つは船山貴之のセカンドトップ起用ですね。広いスペースをドリブルで運べるのでカウンターアタックが有効になっています。ラリベイだけだとキープはできますが一気に運ぶのは難しかった。それまでサイドで起用されていた船山でしたが、中央にいることでドリブルの方向が限定されないので、空いている方へ運べるようになりました。船山の推進力をチームとして生かせるようになったわけです。

もちろん、この2つだけが7連勝の要因ではありません。それ以前にコップ一杯に水が入っていたということだと思います。最後の2滴によって、すでに満たされていた水がどっと溢(あふ)れたという感じですね。

(残り 1754文字/全文: 2387文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ