「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

日本代表の存在が近くなってきた/【コラム】

14日の練習試合を取材する予定が崩れてしまった。鹿嶋に向かう途中で事故渋滞に巻き込まれ結局3時間近く立ち往生。家を出て割とすぐだったため、渋滞から抜け出したところで向かっても試合が終わっている時間だったので、やむなく取材を取りやめ引き返した。レポートを楽しみにしていた読者の皆さまにはご迷惑をおかけしてしまい申し訳なく思っています。

クラブ公式のYoutubeチャンネルに公開されたハイライトを見ると、ゴールラッシュとなったようだ。単純に質で上回っただけのゴールもあったが、いくつかの得点はこれまで見られなかったような連続してパスがつながり相手守備を崩した得点もあった。なかでも安西幸輝のクロスに広瀬陸斗が飛び込んだゴールは圧巻だった。

 

 

相手のプレスをどうやってはがし、相手のビルドアップに対してはどうやってプレスをかけていくのかの二つを、論理的に組み上げないと試合にならなくなっている現代サッカーにおいて、チームの経験値が高まってきた印象は強い。

当然、この3週間で神戸を意識したトレーニングを積んでいたが、それはつまり、強度の高いプレスをかけてくる相手に対し、どういう位置を取り、どう相手を動かせば、リスクを抑えながら安定して前進できるかを習得することでもある。神戸対策でもありつつ、今後もずっと極めていかなければならない課題でもある。うまくいかないときもまだあるが、チーム全体として当たり前のように意識できるようになった。

それは思わぬ副次的な効果ももたらした気がする。実は、このところの日本代表の試合がとても面白いのだ。

少し前までは全く逆だった。しばらく鹿島出身の選手が誰も選ばれなくなっていたこともあり、日本代表から興味が薄れていたからだ、と思っていた。しかし、面白く感じるようになったのは、上田綺世と町田浩樹が現在の代表チームに招集されているからではないことに気がついた。

いまの日本代表は、自分たちが進むべき道の先にいる。そのことを強く実感できるようになったからだ

 

 

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