見られた進化と必要な時間短縮。そして、問われるクラブの方向性/【レビュー】明治安田J1第23節 湘南ベルマーレ対鹿島アントラーズ
3バック、もしくは5バックの相手から2得点を奪ったのはいつ以来だろう。1つはロングシュート、1つはセットプレーからだったとはいえ、組織的な守備を基軸に戦ってくる相手からの逆転勝利は、喜ぶべき結果となった。3連敗中だった湘南とのアウェイ戦でも久々の勝利を手にすることができた。
ただ、これを大きな手応えとするのは無理がある。攻撃面で一定の成果が見られたとはいえ、目に見えたのはやろうとする選手たちの意志まで。パスがつながりゴールを決めるところまでは到達できなかった。
相馬直樹監督も、この中断期間を利用して攻撃の改善には「意図的に取り組んだ部分がある」と認めた。その上で「先に動く、特に受け手の動きは早くなってきている。また、そこを(出し手が)見つけて(パスを出す)、というシーンも増えてきている。(中略)動きを入れている分、ちょっとずれてしまう部分はありました。その辺のところを改善できれば、もっとスムーズに攻撃というものがチャンスが増えてくるかなと思っています」と課題を示す。もっとも難しいのは状況に合わせて意図を共有しボールを繋げること。イメージを共有し、それを実現させる技術が伴っていれば攻撃は成就する。しかし、その壁を越えることがいちばん難しい。
犬飼智也は「やっててもなかなか崩せないなというところはありましたし、粘り強くやった結果だとは思いますけど、もっともっと上手くできるじゃないかと思います」と感じていた。
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