「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【監督コメント】トニーニョ・セレーゾ「70%から80%くらいの土台作りはできている」/いばらきサッカーフェスティバル2015 水戸ホーリーホック戦(2015.02.14)

■トニーニョ・セレーゾ監督

 

――若手を2年間育てて来て今日の結果につながったと思います。手応えを感じていますか?

 就任した1年目はJリーグの順位は4位か5位でした。そして、2年目の昨年は3位で終わりました。その結果を見ればチームが少しずつ成長していることはわかると思います。実際、我々のクラブには日本代表選手も3人います。それが何を意味するのかというと、しっかりとしたチームが出来上がり、良い選手がクラブ内で生まれていることを示している。代表に選ばれているということはチームの若手が台頭してきているのだと思います。

今日の試合、ボランチを務めた久保田(和音)は、おそらく皆さんの前でプレーするのは初めてだったはずです。私は彼のことをとても評価しています。それは何故かというと、今日の試合を見ればわかるとおり落ち着いていますし、相手を前にしてもビクともしません。彼のプレースタイルは多少柴崎(岳)に似ているのかな、とも考えています。ファン・ソッコは他の試合でも出場しましたが、左サイドには私が呼び寄せた(鈴木)隆雅、いままで私の下でトレーニングしてなかなか出場機会がなかったGKのアキ(佐藤昭大)を使い、チャンスに恵まれなかった選手を多く起用しました。(土居)聖真、(赤﨑)秀平、遠藤(康)に関しては、皆さんご存知の通りここ何年かでとても成長してきている選手だと思います。本当はこのプレシーズンマッチでもう少し交代枠があれば、(鈴木)優磨や大橋(尚志)を使っていきたかった。それだけこういったゲームの大事さを若手が感じることで、大きく成長してくれるところでもあります。そういった選手が出られなかったことは多少残念です。

 

――今季の若手の起用方法などプランがあれば教えてください。

 もちろんあります。チームの一員なのだからどの試合でも使うチャンスはあります。若手とベテランという2つの選手たちがこのクラブにはいます。私は若手を使ってリスクも負っていきたいと思っています。

 

 ――ACLが控えています。いまのチームの仕上がり状態は何%くらいですか?ダヴィ選手、カイオ選手がいない状態だとは思いますが。

 何%の仕上がりか、という質問はとても厳しいものです。それは、明日わたしが生きているかどうかを聞かれていると思いますので、それは正直わからないです。ですが、昨季はJリーグで3位となりACLの出場権を得ることができました。それを見るとチーム的には70%から80%くらいの土台作りはできていると思っています。

ダヴィは、まだ怪我が重いものでしたので復帰時期はまだはっきりしていません。カイオについては、近々合流してくれると思います。この間加入したばかりの金崎に関しては、いまトレーニングを積んで良い状態に仕上げています。とても能力がありポテンシャルの高い選手なので、いい状態で準備ができればいいプレーをグランドで見せてくれるはずです。

25日にACLが始まりますけれど、そこにどういう布陣で臨むかと言えば、やはり経験のある選手を何人か入れないといけない。現時点でベストメンバーを組んで25日の試合を迎えたい。相手チームの平均年齢が何歳なのかはわかりませんが、おそらくオーストラリアのチームとの試合は厳しいものになると思います。パワープレーもしてくるのではないでしょうか。しっかりいい準備をして臨みたい。相手がどんな選手であれ、年齢が何歳であれ、体格がどんなものであれ、グラウンドに入れば11対11です。なにが有利、なにが不利ということもないので、しっかりいい準備をするだけです。

 

――土台が70%,80%できたということでしたが、このオフの期間で一番何を上乗せしたのか教えてください。

 今季は各ポジションの補強ができました。良い選手たちが揃ったと思っています。上乗せ部分で私が必要としているのはゲームマネジメントです。如何にしてホームゲームを落とさずポイントを積み重ねていくか。そしてアウェイに行ったときはリスクを負わないゲームをするのか。そこがACLではとても重要なポイントになると思っています。なんだかんだ言ってグランドのなかでは11対11のゲームになるので、それを選手たちにしっかり伝えて、ピッチの中で戦って欲しいと思います。

 

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