「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【セレーゾの逆襲】過密スケジュールのなか、組織的な向上より個の経験値が優先された前半戦(2014.6.10)

 リーグ戦とヤマザキナビスコカップを合わせた前半戦の戦績は11勝9敗だった。急激な若返りをはかったにしては手も足も出ない完敗を喫した試合は少く、落とした試合の多くがもったいない失点が絡んでいた。そうことを考えると、この中断期間で手をつけるべき問題点は自ずと明らかになる。いまのチームに必要なのは守備の安定感だ。

 しかし、守備に問題があるからと言って、後ろの選手だけの責任を追求するのは少し的外れな気もする。確かに、CBはまだ若く、安定感を欠いたパフォーマンスを見せている。いまのチーム状態でもCBに屈強な2枚が揃っていれば、それだけで失点はグンと減るだろう。とはいえ、そんなことは現実としてあり得ない。補強の難しい状況では、選手を育てて応対するしかないのだ。無い物ねだりをしていても始まらない。
 そう考えると、基本的には、昌子と植田に山村和也を含めた3人へ、未来を託す選択に間違いはない。先日、植田直通を一度先発から外して、頭を冷やす時間を上げた方がいいのでは、という提言をしたが、それは一時的な対応。彼らの成長が絶対的に必要だ。

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