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【2023 MOM of the year選考会議/vol.1(全6回)】2023のあれこれを振り返ってみた


■渡邉監督就任で、戦い方はどう変わった?

 ピーターさんからナベさんに代わって変わったことは何かあります?

 言い方が難しいんですけど、ピーターさんはチームの約束事がわりと多くて、やることが決まってて、そのなかで個性を発揮する、という順番だったと思いますけど、渡邉監督は、「まず自分の特長を出せ。そのために周りと連係しろ」という発想で、ただチームとして自分たちのスタイルを貫くのではなく、「相手がこう来たら、こうしよう」と考え方も変わったし、まず背後を狙うことが優先順位の上にあるところも変わったのと、あと守備の強化と。攻撃的なサッカーには変わりないんですけど、中身についてはすごく変わった印象を僕は受けました。

 ピーターさんが言ってたある意味の“枠”を、とっぱらったというよりは、さらに大きな枠をボンと作っちゃって、「そのなかでやっていいよ」と。枠をかなり広げた印象がありました。だから、ピーターさんの枠のベースはあるんだけど、そこに対して背後を狙うとか、それこそ、さっき言った“右肩上がり”“左肩上がり”もそうだし。

 枠を打ち出して詰まったときどうするか。ピーターさんは、やることのベースは変えないで、パスの精度を上げたり、タイミングを合わせたりすることで、上回ることができるという発想だったと思います。ただ、それが実現するかどうかというのは、1試合のなかでは難しい。

 相手を上回らなければ厳しい試合になっちゃうよと。

 そこから「どうしたらいいんだろう?」というところはなかなか難しかったと思います。

 その幅はなかなかピーターさんが出せなかった課題だったと思いますので。

 「出せなかった」というか、「出さなかった」。

 貫いたんだろうね。

 ピーターさんの方法と渡邉監督の方法、どっちをやるにしても、結果が出なければ、いろんなところで不具合が出てくるので。人間の集団なので。難しいところです。

 先日の会見でナベさんが言ってたんだけど、J2は対策のし合いだと。対策をしたりされたりするから、ピーターさんのサッカーが対策されてしまって厳しくなった、みたいなところはあったのかもしれない。そう言ってましたね。そこは相手が対策してきますもんね、J2だったら。

 当然、ピーターさんもそれはわかっていて、でも敢えて(変えない)というところはあったと思います。自分たちのスタイルの質を上げたり、洗練させていくことで解決できると。そういう方向性だったと思います。

【vol.2】は1/2に掲載します。

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