【2023 MOM of the year選考会議/vol.1(全6回)】2023のあれこれを振り返ってみた
■ベストゲーム、外せないのはやっぱり“みちのくダービー”
嶋 ベストゲームも選びますか? たまには。
円 何を基準にした“ベスト”なのか、ですよね。
嶋 自分たちで「よかった」と思った試合でしょう。
円 エデュケーショナルデーの大分戦(第16節、○5-0)か、ホームのみちのくダービー(第23節、◯4-1)か。
嶋 いま俺もダービーを挙げようと思ったけど。
円 内容的にというか、観てて楽しかったというところで(笑)。
嶋 あれよかったですね、平日の大分のエデュケーショナルデー。大成功でしたね。子どもたちも大よろこびだもん。
円 最初に平日昼と知ったときは「へっ!?」と思いましたけどね。
嶋 ちゃんと学校の授業の一環として呼ぶという大義名分があった、非常に素晴らしい企画でした。暑いので子どもたちに水を飲ませてとか対応が大変だったんですけど、その甲斐あって、子どもたち、よろこんで帰ってましたからね。下(フィールドレベル)で試合の写真撮ってましたけど、めちゃくちゃおもしろかったなあ。子どもたちの「走れー!」っていう声が聞こえるんですよ。こんな感じですよ、「せーの、◯◯―(選手名)!」みたいな(笑)。また来年もやってほしいですね。相田社長、「やる」って言ってたから。
円 やる方向でしょうけどね。1回目であれだけのことができたので、その経験で2回目はまたグレードアップさせるクラブだから、楽しみですね。
嶋 あとはお天道さま次第ですから。
円 結果、負けることもあるんでしょうけど、5点も入って失点なしみたいな、願ってもないスコアでした。
嶋 勝つことも大事だけど、「とにかく点入れ」と思ってたんですよ。(藤田)息吹さんが1点目のゴールを決めたとき、「よっしゃ、決めた!」と思って。子どもたちが「ワーッ!」とよろこぶのが一番だからさ。
円 よく走りましたよね。暑いのに(笑)。
嶋 いい試合だったと思いましたよ。逆に大分がへばってたというのがあるんですけど、
円 調子はよくない感じでしたね。
嶋 で、ダービー。ダービーは俺もベストゲームのひとつかなとは思います。佳希さんの真骨頂。どのゴールを取っても素晴らしいというやつですね。
円 佳希さんの4ゴールは4つ全部形が違うんですけど、技術の高さとか、クレバーさとかがいろんなところに出ているゴールでした。
嶋 ハードワーク、オフ・ザ・ボール。ほかには塁のチャンスもあったけど。
円 決められなかった塁さんは悔しいでしょうけど、スコアが全部佳希さんでそろってるのは、それはそれで(笑)。
嶋 あの日は“藤本佳希デー”だったから。ダービーは、仙台を圧倒したという意味でも、パフォーマンス全然違いましたもんね。
円 もう1個挙げていいのであれば、負けたけど、天皇杯3回戦の浦和戦。いい試合だった。あまりそれを言うと、結果を求めてた選手たちには申し訳ないですけど。
嶋 ちょっとしたところでやられちゃいましたね、浦和戦は。後半からパスのテンポ違ったもんな、向こう。ギアを一段階ポンと上げられるのは「J1やあ」と思って。
円 でも、メンバーを総取っ替えしたなかであれだけの試合ができるというのは、希望が持てた感じでした。
嶋 確かに。よかったですねえ。いい試合だったとは思うんですけど。“たら・れば”ですけど、「あそこで(宮城)天がいれば」とか。