【ランダムフォーカス】対戦したい！〜山田拓巳選手
累積警告による出場停止で東京V戦を欠場した山田選手。代わって右サイドバックに入った宇佐美選手が値千金の決勝ゴールを決めたとあって、危機感もひとしおなのではと聞いてみたところ……。
「やってくれましたね。速攻でメールしましたよ『ふざけんな！』って（笑）」
もちろんこの「ふざけんな！」は最大の賛辞。昨年、共に辛いリハビリ期間を過ごして仲良くなったという宇佐美選手の大きな仕事に「嬉しかったですよ、ほんと」と笑顔がほころびます。
「いろいろな選手が出て活躍して、なおかつチームの結果が出るのはメチャクチャいいこと。それでまた各ポジションの競争が激しくなるのはチームにとってプラスでしかないので。もちろん僕もがんばらなきゃいけないですけど」
次の群馬戦の先発も、山田選手と宇佐美選手のどちらが務めることになるのか、混沌としてきました。
でも、山田選手には群馬戦でぜひマッチアップしたい選手がいます。それは、2007〜2008年にモンテディオに在籍していた高橋駿太選手。富山一高から加入した選手で、山田選手の１年先輩にあたります。
「僕が1年目で駿太くんが２年目で。同じ寮に住んでいて僕は車もなかったから、毎日送り迎えをしてもらっていました。向こうから喋りかけてくれるタイプではなかったから最初は怖かったですけど、本当にお世話になっていました」
高橋選手はモンテディオでの出場のないまま関東一部リーグ所属だった日立栃木（当時）に移籍しましたが、その後移籍しながらJFL、J３とカテゴリーを上げ、今年再びJ２の舞台に帰って来ました。すでに３得点３アシストをあげるなど存在感が光る高橋選手のポジションは左サイドハーフ。山田選手が出場すればガチンコでマッチアップすることになります。
「あの仕掛けは怖いし、パスも出せて、自分でも決められる。プレーの幅も広がっていると思うし、いろんなクラブへ行って苦しい思いもしている中で、腐らずやってきた感じが今、出ていますよね。年も一つしか違わないし、そうやって違う経験をしてきた人と久々に会って勝負できるのは楽しみです」
高橋選手のモンテディオ退団以来の再会となるそうで、このマッチアップは観る方も楽しみですが、果たして山田選手の出場は叶うのかどうか。
「やりたいですねえ。マジでちゃみ（宇佐美選手）にやられたな……」
仲の良い二人のポジション争いと、８年ぶりに再会する二人のマッチアップと。いずれにしても、群馬戦がとても楽しみです。
（文・写真：頼野亜唯子）
