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【Football bless you】萬代宏樹 真面目さ、石を穿つまで

契約満了、移籍、引退…この時期は選手との別れ時期でもある。在籍期間が長かった選手も短かった選手もいるが、モンテディオの一員として山形で過ごした選手はどの選手も大切な選手であり、同じ目標のためにともに戦った事実は大切な記憶となる。
悲しい別れかもしれないが、チームを去る選手を「この先の人生に幸あれ」と送り出すために始まったオフシーズン限定の新企画。(不定期更新)
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万代650

■萬代宏樹 真面目さ、石を穿つまで

試合後、ミックスゾーンでの囲み取材はさながら反省会だ。チームのことも、チームメイトのことも悪く言うことはない。ただ一点、自分自身のことを語り始めると反省の言葉ばかりが口から出てくる。自分がゴールを決めて勝った試合のあとでさえ、「もっと決めれる場面があった」、「まだまだ頑張らなければいけない」と自分を諭すように言う。

とはいえ、根が暗いわけではない。試合前日の全体練習後、サブメンバーがボール回しを行うが、萬代宏樹がいる・いないで場の空気は明らかに違っていた。他人へのツッコミはきつく聞こえるが、言われて気分を害する人はいない。むしろイジられておいしくなる。先発メンバーやベンチメンバーから外れることになった選手たちはメンタル的に難しい状況だが、萬代の言動によって場が和み、悔しい気持ちを引きずることなく、プレーに集中する方向に向けられていった。

イジり役もイジられ役もこなせるポリバレントさがあり、人の冗談へのツッコミも早く、的確。起きた出来事を笑い話にして披露できるトークの腕もある。ネタのストックも豊富だ。たとえば、シーズン途中で加入してきた同い年の2人についてはこんな感じ。

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