【サッカー人気3位】フロンターレ戦を契機に大きくブレていった方向性。 監督解…

浦レポ by 浦和フットボール通信

幸運に恵まれる展開ながら3連勝、今季の傾向に沿った内容のゲームに【轡田哲朗レッズプレビュー/J第11節 横浜FM戦】

(Report by 轡田哲朗)

ここ6試合の勝ち点が優勝を狙うなら「普通」のペース

浦和レッズは4月20日にリーグ戦の12試合目で横浜F・マリノスに3-1で勝利した。これで3連勝となり、勝ち点を19まで伸ばすことができた。ここ2シーズン、3連勝以上の成績を残したのはシーズンの中で1回ずつしかなく、それらも引き分けも挟まずに勝ち続けることがそんなに簡単ではないことを証明しているのだけど、一気に順位表の中での見た目も良くなった。ただ、これに関しては試合数が全くそろっていないので、対戦相手を考慮せず12試合にそろうまで全勝できたときの勝ち点という視点で見ると、実は2位の柏レイソルと10位のサンフレッチェ広島がリーグ内で最大の勝ち点23まで伸びる可能性を秘める。

とはいえ、3月の代表活動による中断期間を挟んで6試合ずつになったリーグ戦では、開幕からの6試合が勝ち点6だったのに対し、中断明け6試合では4勝1分1敗の勝ち点13を稼げている。ただ、これでも目安となる1試合平均で勝ち点2を積んでいくラインに対してギリギリであり、優勝を目指すなら今くらいの感じを「調子が良いな」ではなく「普通だな」にしなくてはいけないとも言える。

このマリノス戦は、2連勝してきたFC町田ゼルビア戦と京都サンガF.C.戦に続いてスタメンもベンチメンバーも同じで臨むという決断になった。マチェイ・スコルジャ監督は京都戦に続いて試合後に「スタメンを変えないというリスク」との表現をして、その理由を「立ち上がりが良ければ、その後に楽になるという考えのもとにこうした。ですので、ベストイレブンとも言える11人を前半から使った」と話している。

一方のマリノスはスティーブ・ホーランド監督を浦和戦の前に解任して、ヘッドコーチだったパトリック・キスノーボさんを暫定監督に据える措置を取って臨んできた。数試合を見た時の印象より下でつなぐ意識が強くなったように見えたが、その要素に加えて少なからず選手のモチベーションの部分には刺激が入っていたことは感じられたし、今季の浦和が少し手を焼く噛み合わせの話でいくと難しい要素が少なからずあるゲームになった。

手を焼く相手の共通項があったマリノス、金子に見るチームの改善

あらためて少し整理しておくと、今季の浦和が手を焼く時に相手がどう振る舞うかの共通点に、「3バック風(ベタ張りウイングの配置)にボールを動かしてくること」、「ロングボールよりも地上戦を軸にすること」、「アンカー的なプレーメーカーが1枚の構成になること」、「マンツーマン型でかなり深い位置までのプレスで追ってくること」が挙げられる。マリノスはこのうち、ハイプレス以外の3つに当てはまる振る舞いをしていたので、特に相手ボールの時に思ったほど苦し紛れのプレーに追い込むことはできなかったし、ボールを持つ時間も少し短くなった。とはいえ、これらの苦戦してきた要素に対する改善も見られるゲームではあったので、そこは前向きに捉えられる面もあるだろう。

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