悪いことは重なるものに 意図と結果のそれぞれとユニット起用【轡田哲朗レッズプレビュー】
(Report by 轡田哲朗)
中断明けだが試合に間に合わない選手が大量発生だった
浦和レッズは6月15日にリーグ第18節でセレッソ大阪と対戦して2-1で敗れた。プレビューでも記したように、セレッソとのアウェーゲームは2020年から酷い成績が残っていて、特にヨドコウ桜スタジアムでは1回も勝ったことがなかった。今回もそれを払しょくすることができなかったが、「ちょっとついてないな」と感じさせられる部分も少なからずあった。
2週間の中断明けだが、アレクサンダー・ショルツに関しては累積警告による出場停止だったものの、それ以外の部分、特に攻撃的な選手たちは想像以上に負傷離脱者が多くてメンバー編成が苦しいものになった。中島翔哉は間に合わず、オラ・ソルバッケンも再び離脱したまま戻れず。関根貴大はベンチ入りには至らず、大久保智明をできるのと得意なのは違うかなという左ウイングで起用するスタメンだった。渡邊凌磨を前に出して大畑歩夢をサイドバックに使う選択肢もゼロではなかったとは思うが、大畑はU-23日本代表のアメリカ遠征から戻ってすぐの試合だったので理解できるメンバー構成だった。
意図や方針に賛同できることと、結果をどう捉えるかは別の軸
この負傷者の多さについては石原広教と試合後に少し話すことができて、彼は伝統的に厳しい練習をすると評判の湘南ベルマーレから移籍してきたのでその感覚を聞くことができ、練習の強度は高いものだと感じられると話していた。トレーニングの強度を上げるには悪いことではないと思うが、もしかしたらそれによって筋肉などの回復が不十分な状態で試合に臨むことで痛める可能性が高まるのかもしれないし、次の週のトレーニングを開始する時点で選手の状況を把握するところに何か不具合があるのか、あるいは全体練習後にジムでの筋力トレーニングを求めることが多くなっているが、それが全体的な日本人の特性にマッチしているのかどうかなど、可能性は1つだけでなく考えられる。このようなものの正確な因果関係を測定するのは難しいが、この試合でも後半の途中で伊藤敦樹が相手との接触はあまり関係なさそうな負傷交代になった。
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