浦レポ by 浦和フットボール通信

安部裕葵が加入会見で語った浦和への移籍決断の決め手は?

(Report by 河合貴子)

会見でも誠実性と頭の回転の速さを感じさせてくれた

鹿島の象徴ともいえる背番号10番。かつてはジーコ氏から始まり、固定背番号制になってからは、ビスマルク氏、レオナルド氏、本山氏、柴崎選手とそうそうたるメンバーが背負って闘ってきた。その背番号10番を背負い鹿島のために一心に闘ってきた男が、自身のスキルアップを図るためにスペインへ(FCバルセロナ・アトレティック(バルサB))と渡り、怪我で苦しむ時を経て浦和へとやってきた安部裕葵選手だ。

土田SDは、「我々が目指すサッカーを表現する上で、安部選手に入っていただくことになった」と嬉しそうにほほ笑んだ。

スコルジャ監督体制の下で、少しずつであるが目指す攻守においてアグレッシブなサッカーが具現化してきた手応えがある中、やはりファイナルサードのクオリティーを上げて勝ち切る力をつけていかないと、ACL優勝の次なる目標のJリーグ制覇を手にすることができないだろう。

以前から安部選手をリストアップしていただけでなく、オファーをかける前からしっかりとコミュニケーションを取り、怪我の状態などを含めて情報収集してオファーへと踏み切ったのだ。

浦和からオファーが届いたとき、安部選手は「家族や友達が喜ぶ姿が想像できた。まわりの方が試合に観に来ることがあまりなかった。これから、たくさん観に来てもらってというのは、とても自分は幸福になるので、そこは大きなところだ」と浦和への完全移籍を決断した。

浦和のことを「僕の出身から一番近いプロサッカーチーム」と照れた表情で話す安部選手は、浦和の植民地ともいえる北区浮間出身で、小さい頃から浦和は身近な存在であった。

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