浦レポ by 浦和フットボール通信

深刻に捉える必要はなし、でも来年は絶対に勝たないといけない試合【轡田哲朗レッズレビュー/J21節仙台戦】

(Report by 轡田哲朗)

浦和は汰木がスタメンに復帰し、仙台は結局4バック

浦和レッズは3日のリーグ第21節ベガルタ仙台戦を0-0で引き分けた。ハッキリと決定機と言える数の回数で言うと3回、入ってもおかしくないくらいまで幅を広げたビッグチャンスの数だと7回か8回あった試合だった。この回数のカウントは人によってブレがあるだろうけど、仙台はそれが1回だった。だから、時々やる形の表現をすれば、勝ち点2.5くらいの試合内容だったと言える。それこそ、もっと少ないチャンスのうち1つ、2つを決めて勝った試合の方が多い。

スタメンはサイドハーフが田中達也と汰木康也の組み合わせで、大久保智明はベンチからも外れた。また、センターバックの一角がトーマス・デンで、岩波拓也がベンチスタートだった。あまり勝った試合からはいじらないリカルド・ロドリゲス監督だけれども、3連戦を1セットとしながら、間に1週間のトレーニングがある時はその状態を見る要素も入ってくる。そういう意味では、汰木やデンはその期間に良いアピールができたということだろう。

一方の仙台は、3バックという可能性も浮上していたが蓋を開ければ、手倉森誠監督の代名詞とも言える堅い4-4-2だった。無理に出てくるわけではなくリアクションから組み立てていくという点では、エンターテインメント性のあるサッカーではないけれども、残留するところから考えれば現実的な選択肢なのだろう。

ブロックの外から空中を通って決定機は、1つの選択肢

この試合のピッチ上で起こったことの多くは、すでにどこかのタイミングで紹介しているものがほとんどだった。少し観念的な話をすると、仙台のブロックは中央を基本に「凸」のような形で組んでくるので、その内側という選択肢を見せつつも、外側から空中を通って正確なボールを入れることができれば解決することができる。それが2回あった右サイドからのクロスでキャスパー・ユンカーに得点チャンスが訪れた場面であって、少しアバウトなクロスに見える場面もあったかもしれないが、1つの攻撃の選択肢として妥当なものを見せていた。

(残り 2527文字/全文: 3405文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ