【島崎英純】2023-2024AFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第4節/浦項スティーラーズvs浦和レッズ・試合レビュー『痛恨の逆転負け。絶好のスタートから暗転』

©Yuichiro Okinaga

最低の序盤

ここ最近にはなかった積極的な試合の入り。浦和レッズは必勝が求められた敵地でのゲームで能動的かつ好戦的に相手へ襲いかかった。

浦和はAFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)・グループステージ第3節、ホームの埼玉スタジアムで浦項スティーラーズに苦杯を喫していた。ACLの戦いはホームでの勝利、そしてアウェーでの引き分け以上という成果が頂点への道筋になることを過去の歴史が示してきた。これまでの浦和はその教訓を深く認識してアジアの舞台でその存在を誇示してきたが、前回の浦項戦ではそのホームで完敗を喫し、浦和自身も2019年11月24日のACL決勝第2戦、アル・ヒラル戦以来となるACLホームでの敗戦を記録した。

思えば最近の浦和は、この浦項戦を境に重要なゲームで結果を得られなくなっていた。続いて迎えたJリーグの大一番、第31節の鹿島アントラーズでは慎重な戦いを貫いた末にスコアレスドローに終わり、今季2冠目を目指したYBCルヴァンカップ決勝ではアビスパ福岡に史上初のタイトルを献上してしまった。そして今回のACLグループステージ第4節、アウェーの浦項戦はノックアウトステージ進出の命運を左右する重要なゲームとなった。シーズンも終盤に差し掛かり、主力選手のコンディション低下や負傷離脱が相次ぐ中、マチェイ・スコルジャ監督体制のチームは今季全体の成功の可否を示す重要な局面を迎えていたわけである。

勝負の舞台、敵地・浦項スティールヤードでスタメンを張った選手は以下の通りだった。GKは西川周作、バックラインは右から明本考浩、岩波拓也、マリウス・ホイブラーテン、荻原拓也。ダブルボランチは岩尾憲と伊藤敦樹のコンビで、中盤2列目は右から安居海渡、エカニット・パンヤ、小泉佳穂。そして1トップにはエースFWのホセ・カンテが立った。

【2023-2024AFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第4節/浦項スティーラーズvs浦和レッズ・スターティングメンバー】

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