今季の戦いを象徴するドローゲーム。浦和は再び、再編の時を迎える【島崎英純】2022Jリーグ第34節/浦和レッズvsアビスパ福岡・試合レビュー

©Takehiko Noguchi

ACLの姿を…

リカルド・ロドリゲス監督は試合前日のオンライン会見で「ACLの姿を取り戻すことを今週の最も大きな目標としてトレーニングを行ってきました」と語っていた。すなわち指揮官はAFCチャンピオンズリーグの決勝トーナメントを戦っていた時期に出場機会を与えていた選手を中心にスターティングメンバーを選抜すると目されていた。

浦和の先発は以下の通りだった。スタート時のシステムは4-2-3-1で、GK西川周作。4バックは右から宮本優太、岩波拓也、アレクサンダー・ショルツ、明本考浩。ダブルボランチは岩尾憲と伊藤敦樹のコンビ。右MFに松崎快、左MFに大久保智明。そしてトップ下に小泉佳穂を据えて、1トップには松尾佑介を配した。

クラブからは試合前日に新型コロナウイルス感染症の陽性反応を示した選手がひとり出たことも発表されていた。また酒井宏樹が累積警告で出場停止、ダヴィド・モーベルグはおそらくコンディションが万全ではなくベンチからのスタート。このあたりの事情を鑑みてチームが編成されたのだろう。

一方のアビスパ福岡は前々節の北海道コンサドーレ札幌戦、前節の柏レイソル戦で用いて連勝した3-4-2-1システムで臨んだ。札幌、柏はいずれも3バックを採用するチームで、いわゆるマッチアップ状況を生み出す狙いがあったと思われるが、4バックを主戦とする浦和にも同システムを採用したのは、福岡が自身の攻守スキームにそれなりの手応えを得られていたからだと思われる。特に3バックから5バックへ可変して5-4-1を形成する強固なディフェンスブロック、そして1トップのフアンマ・デルガドと2シャドーの山岸祐也&ルキアンの前線ユニットの機能性は結果にも表れていたため、浦和戦に際しても堅守を維持しながら前線起点を駆使したシンプルなアタックを浴びせる意図が十分にうかがえた。

(残り 4394文字/全文: 5253文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

1 2 3
« 次の記事
前の記事 »