【無料記事】2016J1リーグ1stステージ第6節・横浜F・マリノス戦[武藤雄樹、遠藤航][選手コメント]
○武藤雄樹
「マリノスは引き分けで十分といった感じで戦ってきたんですけども、ボランチの喜田選手が僕のところへ付いてきたりして、6バック気味の相手を僕たちも崩せると思ってやっていたんですけども、なかなかチャンスを作り出せなくて残念です。味方からロングボールで3本、4本とパスが出たので、特に前半、まだ相手がケアし切れていない中で試合を決めてしまうくらいの部分があったので残念ですね」
Q 今後も、このように守ってくるチームがあるかもしれないが、レッズはそれを乗り切らなければならない。
「リーグが始まってほぼ、このような相手なので。僕らもその中で決めてきましたけども、もっともっと精度を上げていかないと、マリノスみたいに個の力を持っている選手が守ってくると、こじ開けるのは難しい。自分たちの攻撃の破壊力をもっと出せるように頑張っていきたいです」
Q 甲府戦と違って良い形も作れていたように見えたが。甲府戦はシュートにもなかなか行けなかった。
「甲府戦も引かれている中で皆連動性があって狙いもありましたし、シュートを打たなくても甲府戦の方が崩し切れるようなシーンが多かった印象はあります。今日はあまり、そのようなシーンも少なかったのかなと」
Q 遠藤航選手から直接縦パスが入るシーンもありました。
「なかなか足下に入るボールは難しかったので、裏を狙って行きたいなと思っていましたし、中澤選手がラインを高く保つ中で、ワイドに振られるのを怖がってサイドバックの選手が引いてラインが崩れていたので、そこを狙えてはいたんですけども、今日に関しては航が最高のボールをくれましたし、あとは僕のファーストタッチの質の問題だけで、本当に航にもそうですし、僕のところで決められたので、チームの皆に申し訳なく思っています」
Q 遠藤選手のパスは武藤選手の良さを引き出していたように見えましたが。
「そうですね。試合毎に自分の良さを引き出してくれると思いますし、航はいつも落ち着いていて周りも見えているので、僕が良い動きをすれば(ボールが)来るなと前から思っていましたし、今日はさらにそういうシーンがたくさんありましたから、今後ももっと裏を狙ったり、足下でも受けて、攻撃の柔軟性を持たせながらプレーしていきたいと思います」
○遠藤航
——なかなか得点に繋がりませんでした。
「結構自分のところでボールを運べるシーンがあったので、FWとの距離感がいつもより近かった。そこで裏に出すボールや縦に付けるパスなどは出しやすかったです。点が入らなくても焦れずに、絶対失点しないことだけを意識してやっていたので、最低限無失点で勝ち点1を得られたのはプラスに捉えたいと思います」
——今日のプレーは試合前からの意図的なプレーだったのか、それとも流れを見てのものだったのか。
「流れを見てですね。もうちょっと(マリノスは)前から来るのかなとイメージしていたのですが、結構最初から引いてきて、あと、サイドバックの選手が宇賀くん(宇賀神友弥)や関根(貴大)に対するサイドチェンジのボールを警戒していて、そこでセンターバックとサイドバックのギャップが生まれていたので、開始から武藤(雄樹)くんのチャンスになったりとか、そこは上手く突けていたかなと思います」
——武藤選手とのホットラインについて。
「常にボールを持ったら動き出してくれているし、自分はできるだけ動き出した選手を使ってあげたいという思いがあります。全部は無理ですけども、今日はそのような動きと自分のパスが上手く行ったのかなと思います」
——武藤選手は、決められなかったのは自分の責任と述べていました。
「そうですか(笑)。でも、自分ももう少し前へ出せば良かったなど、長いボールの精度を感じていましたし、もっともっと動きやすいパスなども意識したいです」
——3バックの真ん中でのプレーには手応えを感じていますか。
「手応えは感じていますし、このチームでやってみて、3バックの真ん中が一番自分フィットするのかなとイメージしていたので、今はそれが上手くプレーに出せているのかなと。ビルドアップの面でも、今日は自分の良さを出しながら、守備でも絶対自由にさせないとか、そこも大事な部分で、その点はやりやすさを感じています」
——湘南時代は3バックの右でプレーしていたので、右の方が良さが出るとも思いましたが。
「湘南でも元々3バックの真ん中をやっていたので、チョウさん(曺貴裁監督/湘南)が攻撃でも良さを出したり、1対1の局面で良さを出せるようにということで僕を右に置いたと思う。だから、自分では、真ん中は元々できると思っていました」
——今後、リベロでより良さを出さなければならない部分とは?
「今日はビルドアップのイメージは良かったですけども、もっと攻撃のところでどこへ付けるのか、運ぶのか、早く動かすのか、裏なのか足下なのか、サイドチェンジなのか縦への長いボールなのか、そのあたりの判断はもっと速くしなきゃいけないし、磨かなきゃいけない部分ですね。今日みたいなイメージで続けてやっていければ、攻撃面でも貢献できる場面が増えてくると思います」
——周りとの連係もかなり理解していますか?
「もう大丈夫ですね。ポジショニングや一人ひとりの特徴も分かっているので」
——あれだけ相手のプレッシャーがなく、フリーで敵陣へ入っていけるとは想像していましたか?
「いや、していなかったですね。でも僕と阿部(勇樹)さんのところはある程度持たせてくれるのかなと思っていましたけども、もう少しパスの精度を高められたらと思いましたね。相手も割り切ってブロックを作った中でカウンターを狙えればと思っていたでしょうし、あのような展開でもこじ開けられるようにしていきたいと思います」
——ミッドウィークにACL・広州恒大戦を戦って、負ければ順位が入れ替わる試合でしかもアウェイゲーム。そう考えると、引き分けは悪くない結果だと思いますが、どのように捉えていますか?
アウェイだけど勝ち点3は取りに行っていたし、負ければ順位は入れ替わることは分かっていた。前半からチャンスも作れていたし、勝てればベストだったけど、後ろはゼロでしっかり抑えて戦えたので最低限勝ち点1は悪くないと思う。
——試合前日に危険なエリアでFKを与えないという話をしていましたが、それは実践できていたと思います。
奪われたあとの切り替えも良かったし、そこでもう一度奪い返して二次攻撃、三次攻撃につなげられていたので、入り込まれる前にしっかりと対応できていたと思う。
——いまはご自身も日本代表DFですが、対戦相手には中澤佑二選手がいました。何か刺激を受けたり、参考にしていることはありますか?
いまは特にないですよ。CBになりたてのころの中学ぐらいまでは憧れていたけど、マネていることも特にはないです。