【無料掲載】2016Jリーグ1stステージ第14節・サガン鳥栖戦[興梠慎三・武藤雄樹・遠藤航][選手コメント]

○興梠慎三

「これが相手のやり方だから。最初は前から来るかと思ったけど、やっぱり下がってきた。でも、それを打開できないのは自分たちのせいだし。相手を崩すにはサイドしかなかった。僕のスペースは全然なかった。でも後半途中はズラタンが入ってから高さが出たので、そこで勝負することはできた。でも、ミシャはそのやり方があまり好きじゃないんで、もっとサイドで数的優位を作って崩せたら良かったかなと思います」

 

Q  状況的にはACLでの悔しい負けがあったと思いますし、体力的にも厳しかったかと思うのですが。

 

「体力的には別に俺はキツくなかったですけども、なかなかボールが入ってこなかった。自分もプレーしていて、それがなかった。だから味方が俺にパスを入れない感じだった。これまでは、パスを入れられるのに入れない場面があったんですけども、今日の試合に関しては『これは入れられないな』という感じがしました」

 

武藤雄樹

 

Q  ACLのソウル戦2試合があって疲労もあったと思います。

 

「そうですね。ただ、僕自身はソウルで45分しかプレーしていなかったので、疲れている選手の分も走ってゴールを取らなきゃいけないという思いは持っていました。しっかりゼロに抑えている中で1点が取れなかったのは悔しかったです」

 

Q  監督は最後の精度が足りなかったと語っていました。

 

「そうですね。まあ、精度が足りなかったと思いますし、もっともっとチャンスも作らなきゃいけないと思うんですけども、あれだけチーム全体で守っている相手、引き分けているなかでも守るチームから点を取るのはなかなか難しいので、僕たちの攻撃をもうひとつレベルを上げていかないと。Jリーグではこういうチームが多いので、また引き分けてしまうゲームが出てきてしまうと思いますのでね。さらにレベルアップしなきゃいけないと思います。もっともっと練習しなきゃいけないと思いました」

 

Q  相手のディフェンスの人数が多かった。

 

「多かったですね。新潟の方がもう少し前に出てくる回数が多かった。鳥栖は基本の枚数として自陣のゴール前に8枚いましたかね。ぎっしりゴール前に居た感覚があるので、なかなかフリックだけでは崩せないですし、もう少し誰かが無理をして前を向くシーンを作らなきゃいけない。それができたときは、僕も2回くらいスルーパスを出したと思うんですけども、特にシャドーの選手は前を向く回数を増やしたいなと思います」

 

Q  中断を挟んで5連戦がありますが、今回の試合で得られたものはありますでしょうか。

 

「ゼロで抑えた点、後ろの選手がしっかり守っているので、それは続けていかなくてはならない。ただ、これからは上位チームとの対戦もあって、そのチームは前に出てくるとも思うので、やりやすさも出てくると思います。ACLで刺激のあるチームとやっていたので、そのようなチームの方がやりやすいんじゃないかなと思います」

 

Q  鹿島戦などは難しい戦いになるかと思いますが。

 

「勝ち点も近いですし、直接叩かないと僕らの1stステージ優勝が難しくなる。特に金崎選手の推進力や、鹿島はサイドを使うのが上手いので、そこを使わせないためにも、より切り替えを求められると思います」

 

Q  疲れによるプレーのズレなどはありましたでしょうか。

 

「疲れというのはなかったですね。どちらかというと、相手がたくさんいるなかでフリックは読まれている部分が……。それは僕たちも分かっているんですけども、その上のプレーができなかったかなと。相手が思っているもう一歩上のプレーを見せないと点は取れない。だからこそ、やっぱり前を向いてプレーしたかったです。言うのは簡単なんですけども、ひとり外せればズレていくので。背中に付かれている状態では崩れない。それをズラすために速いパスを繋ぐのか、前を向いて外すのか、それを考えたいです」

 

 

遠藤航

 

Q  厳しいゲームになりました。

 

「あそこまで引いてくるとは思わなかったんですけども、引き分け狙いで来る相手に対して、どう崩すかがテーマで、前半はボールを持ち運んだり、良い崩しでシュートまで行くシーンがありましたけども、後半はより相手が下がってしまったので、縦パスを入れるよりも横から攻めるようになりました。縦パスも入れにくくなったのでクロスで終わるとか。もう少しミドルの意識があっても良かったとは思います」

 

Q  FCソウルとはまた異なるスタイルのチームで難しかったと思いますが。

 

「こうなってしまうと、最後は決めるか決めないかなので、何が課題だったのかと問われると、決め切れなかったところだけ。そのための精度とか、ゴールへの意識などを突き詰めるしかないと思います」

 

Q   プレー精度に関しては、やはり疲労の影響はあったのでしょうか。

 

「うーん、そんなに重そうな感じはなかったんですけども、あれだけ相手に引かれるとパス精度どうこうよりも、人が一杯居すぎてパスも通らない。そうなると、本当に精度高く上手くプレーしないと得点に繋がらない。だから、もう少し強引にシュートに持っていくか、あとはセットプレーで自分もチャンスがあったので、決め切りたかったですね」

 

Q  最近はなかなかセットプレーで点が取れていないのですが、その点は?

 

「入り方はそれほど悪くないと思いますし、良いボールも入っていると思うんです。あとはもう、決めるだけ。それも精度、しっかり当てて枠に持っていくしかないですね」

 

Q  今日はCKで武藤選手が蹴るシーンもありました。

 

「それも僕らのアイディアで、インスイングよりアウトスイングの方が僕も槙野くんもヘディングを当てやすいということで。これはあまり言いたくないのですが(笑)。でも、それでチャンスはあった。アウトスイングの方が頭に当てやすいんですよね」

 

Q  守備はしっかり整っていました。

 

「後ろのリスクマネジメントはしっかりできていて、セットプレーでも取られなかったので、守備面ではポジティブに捉えたいです。次の試合は鹿島なので、また違ったゲーム展開になると思う。自分たちの良さを出しやすいのかなと。後ろはゼロを続けていくだけです」

 

Q  遠藤選手は当然疲労を抱えていると思いますが。

 

「連戦を重ねる中で疲労を感じることもありますけども、しっかり休めれば動けますし、ワイドの選手のような運動量は、センターバックはこなしていないので、準備ができれば戦えると思います。頭では常に気張っている感覚はありますけども、隙は見せられないですからね。そういうポジションだということは分かっているので、頭は休ませずにプレーし続けたいですね」

 

Q  ACLを敗退した後、チーム内はしっかりリカバリーできていますか。

 

「そうですね。気持ちの切り替えは皆できていると思います。もちろん重そうな選手も何人かいましたけども、基本的には今日も、こういう時だからこそしっかり勝ち抜こうという話をしていました。結果は引き分けに終わってしまいましたけども、悲観することはないと思います。このような試合展開でセットプレーやカウンターで失点するのは良くないのですが、それは防げましたからね。最後はファウルが多くなって微妙なところもありましたが、最低限無失点で終われたことを前向きに捉えたいと思います」

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