ミシャ監督、そして浦和の選手たちが主体的に発想し、熟成させ、現状の問題点、課題点を払拭する解決策を求めてほしい。【島崎英純】2013Jリーグ第17節・横浜戦レビュー(2013/7/18)

横浜の樋口監督は浦和の弱点、欠点を的確に突いて理詰めで攻略を図り内容面でも圧倒した

チーム戦術を再考する必要がある。それくらい深刻な敗戦だ。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の志向するサッカースタイルは相手に研究し尽くされている。

私的には横浜F・マリノスの樋口靖洋監督は現在のJリーグ監督の中で最も『ミシャ対策』が取れている指揮官だと思っている。昨季のゲーム、そして今回の一戦を観て、その考えをより実感した次第だ。

今回、横浜FMは自陣に下がってスペースを埋めなかった。むしろ自らボール保持して浦和の守備を打ち破る方策を模索していた。浦和に対して専守防衛に努めるのは常套手段で、その意味では横浜FMは浦和対策を施さなかったという見方も出来るが、その考えは浅いと思う。むしろ樋口監督は浦和の弱点、欠点を的確に突いて理詰めで攻略を図り内容面でも圧倒したと思うのだ。第14節・ヴァンフォーレ甲府戦後にミシャが相手の守備的なサッカーを揶揄して「何故我々の対戦相手は浦和の守備を崩して攻撃する考えを持たず、守備ばかり固めようとするんだ!」と語ったが、その論旨からすれば、樋口監督は浦和の守備を崩して攻撃する考えを明確に有していた。また一方で、今回の浦和の劣勢、内容低下は自らの姿勢にも要因がある。前節・川崎フロンターレ戦での大敗が消極的な思考へと陥らせ、チームバランスを崩してしまったと思うのだ。

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