僕が観るチームは唯一つだけ。レッズの試合だけです【島崎英純】日々雑感-山田直輝-復活の道程

僕、待っていたんですよ

山田直輝のことは以前から知っていた。彼はユース時代からとびきり目立っていたし、高校生の時からトップチームの練習に参加してサテライトリーグに出場していたから、当然取材者である私が彼のプレーに触れる機会もあった。

ただ恥ずかしながら、私はユース時代の直輝のプレーにそれほど眼を奪われなかった。この点は自身の慧眼の無さを恥じるしかない。ただひとつだけ言わせてもらうと、当時の私は週刊サイクルで発刊されるサッカー専門誌の記者をしていて、なかなかユースの試合に赴くことが出来ず、直輝のプレーはもっぱらサテライトリーグに出場した時にしか観ることが出来なかった。サテライトリーグでの直輝はチーム構成上ボランチで起用されることが多く、プロの先輩の中でプレーする彼は淡々と前線にパスを送る作業しかしていなかったように見受けられた。不見識を恥じるしかないのだが、初めて直輝にインタビューした時、本人に「君のポジションはボランチだよね?」と聞いてしまったくらいだ。私の質問を受けた直輝はかなり不本意そうな表情で「いや、本当はトップ下なんですけどね」と返答したこともよく覚えている。

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