【浦研プラス特別対談12月・その2】「チーム強化と中長期的な方向性」(2012/12/9)

【浦研プラス特別対談12月・その1】「2012シーズンを振り返って」(2012/12/7)より続く

ペトロヴィッチ監督のサッカーは攻撃的か?

福田「浦和は今季3位という結果を得たけど、Jリーグ自体、各クラブにほとんど力の差がなくて混戦になったのもその一因ということもできる。ただ、その混戦の中で上位にいられたということは、かなり結果を意識してペトロヴィッチ監督は戦ったのだと思う。もともとそういう監督だと思うけど、浦和に来て浦和の置かれた状況を理解した上で、現実的なサッカーをやれていると思うし、そこは評価すべき部分だと思う。

もう少し自分のサッカー観を強く押し通す監督かなと当初は考えていたけど、かなり現実的にやっているし、それが結果に繋がったと思う。浦和でやるということで、自分のサッカースタイルをマイナーチェンジしている印象があるね。ただ一方で、成績が出なかったとしても、もっと自分のスタイルを貫いても良かった、という考え方もある。

ペトロヴィッチ監督がその部分において、どう自分の気持ちを整理しながらやっているかはわからないけど、今季は浦和というクラブで結果を残すために仕事をして、それが結果として現れたのは間違いない。ただ一つ気になるのは、やはり得点が少ないところ。個人の問題なのか、やり方の問題なのか。数字だけを見れば守備的なやり方をしていると指摘されても文句は言えないし、あれで攻撃的だと言い張っても説得力がない」

島崎「広島の頃は攻撃的な印象が強くありましたけど、福さんが言ったとおり、かなりリアリスティックですよね。守備に重きを置いている印象はあります。まあ、守備の戦術は見えにくいですが。凄く手堅くやっているように見えますし、果たして本質的にミシャがやりたかったサッカーなのかはわかりませんね。浦和の雰囲気を察して、そこにアジャストしたのかもしれません」

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