【島崎英純】2012Jリーグ第15節・仙台戦レビュー(2012/6/24)

ビルドアップに工夫が見られた

試合開始直後から浦和レッズは慎重だった。ベガルタ仙台の手倉森誠監督も「浦和がホームで、自陣で守ってくるとは思わなかった」と述懐している。しかしここ最近の浦和の戦い方は常にこんなものだ。慌てず急がず、相手の隙を窺いながらじっくり攻め立てるのが常套なのだ。特にバックラインを高く設定して前線から激しくプレス&チェイスするような仙台を相手にすれば、浦和は自ずと堅牢な守備体形から隙間を縫うようにカウンターを浴びせたくもなる。

仙台は柳沢敦と中原貴之の2トップが積極的にプレスを仕掛けてきた。しかし今回の浦和はビルドアップに工夫があって相手に的を絞らせなかった。阿部勇樹が語る。
「相手は僕が後ろに降りて永田と2センターで回すだけだと思っていたのだと思います。でも練習からビルドアップの形についてはバリエーションを増やそうとしていました。小島が降りてきたり、リベロとストッパーのふたりの3バックのままでパス回しすることもあった。それによって相手のプレスをかわすことは、ある程度はできていたと思います」

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