【島崎英純】日々雑感-柏木と槙野(2012/2/26)

先発出場も明暗を分けた二人

2012年2月24日。日本代表は親善試合のキリンチャレンジカップでアイスランド代表と戦い3-1で勝利した。日本代表はこの後、2月29日にブラジルワールドカップ・アジア3次予選のウズベキスタン戦に臨む予定で、アイスランド代表戦はその調整を兼ねる意味合いもあった。

ただし、アイスランド代表戦が行われた2月24日はFIFA(国際サッカー連盟)が定めたAマッチデーに準じておらず、アルベルト・ザッケローニ日本代表監督はベストメンバーを組むことが出来ずに国内のJリーグクラブ所属選手を中心にメンバーを組んだ。ちなみに浦和レッズからは当初、阿部勇樹、槙野智章、柏木陽介の3人が選出されたが、事前キャンプの練習中に阿部がふくらはぎを痛めて離脱し、アイスランド代表戦には槙野と柏木のふたりが参加し、ふたりとも先発出場を果たしている。

まず柏木のパフォーマンスについて。彼は4-2-3-1の「3」の真ん中であるトップ下を務め、持ち味であるシンプルなパスワークを駆使しながら様々なエリアに顔を出して味方と連動しようと試みていたように思う。だが、この日の日本代表メンバーは急造で、コンビネーションを確立させるには時間が足りな過ぎたのかもしれない。彼は遠藤保仁、増田誓志のボランチコンビから配給されるボールに効果的に絡めなかったし、ワントップを務めた前田遼一や両サイドの大久保嘉人、藤本淳吾と良好な関係を築けたとは言えず、前半限りで交代を命じられている。しかも後半から柏木に代わって出場した中村憲剛がチームを活性化させる働きを見せて2アシストをマークしたことも、彼にとって厳しい事象となった。

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