「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

ネルシーニョ監督「インテンシティ、個々のパーソナリティを90分間出し切らないと結果はついてこない」/J1 第33節 福岡 vs 柏【試合終了後コメント】

○ネルシーニョ監督

「前半については全ての意味で、我々の戦術的な部分、技術的な部分が空回りをした、入りの悪いゲームだったと思います。チームとして個々の部分においてもパーソナリティ、精彩を欠く時間帯が続き、我々がやろうとしていたゲームプランが遂行できないまま失点を喰らいました。ハーフタイムに選手の部分だけじゃなくてシステムも変更し、我々としてはより攻撃的に出ていかなければいけなかったので、前線に人数をかける意図を持ってああいう形に変更しました。実際、後半は2点ビハインドから後半に入ってすぐに1点を返し、守備のところにおいても4枚に変えてからは安定して、相手のカウンター攻撃を前半ほど形を作られることもなく、得点に結びつく決定機も後半はあまり作られなかった、守備の部分が非常に安定したと思います。逆に我々の攻撃陣が後半に入ってから、自分たちでボールを動かしながら、テンポ良く相手陣地に侵入するシーンを作れていましたので、ゲームが終わってから選手たちにも伝えましたが、今日サッカーにおいてインテンシティ、個々のパーソナリティを90分間出し切らないと結果はついてこない、笛が鳴った時点で両者主導権の奪い合いが始まるわけですが、そこで受け身になってしまうと前半のような戦いしかできないんだと、前半に比べて後半戦ってくれた選手たちはチームとしても非常にファイトしていたと思いますし、後半に我々の時間帯が作れたんですけど、結果として今日も敗戦を喫したゲームだったと思います」

 

−試合前は工藤壮人さんへの黙祷が行われました。監督も特別な思いを持って試合に臨んだと思いますが?

「彼が亡くなったという訃報を聞いて、今週1週間は私個人的にも非常に辛い1週間であったことは言うまでもないんですが、彼の初めての接点は2010年、彼がトップチームのグアムキャンプに合流した時だったと記憶しています。以来、彼は常にチームの中で彼の存在感を発揮してくれて、2010年、チームに加入してから2015年、彼と一緒に仕事をした期間は、彼の謙虚さとプロ意識を全く変わることはありませんでした。人間、誰でもいつかは終わりが来るものなので、今はただ彼が安らかに眠るように祈りを捧げるだけでなんですが、一方で彼の人生の一部、彼のサッカー選手としての成功に少しでも携われた、同じ時間を共に過ごすことができたのが、私自身非常に嬉しく誇らしく思っています。彼がレイソルに残した多大な功績はこれからも忘れられることはありませんし、レイソルに関わる全ての人間、彼の仲間たちの記憶にこれからも残り続けると思います」

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