【無料記事】【KFJルポ】 藤田優人の流儀 -453文字- (2015/11/12)
練習後、クラブハウスから出てきた藤田優人に不意に呼び止められた。
「サポーターに作ってもらったんです」
そう言いながら手渡してきたのは1枚のステッカーだった。そこにはこう書かれていた。
球際は
選手としてというよりも
人として
男としての問題
ORETACHINO FUJITA MASATO
これがその実物の画像だが、なんとも手の込んだ作りである。
「これって、潤さんの記事で言ったんですよね?」
そういえば6月頃、今季の勝てていない時期に「今年は球際の勝負で行くことができていない」といった話を振り、さらにG大阪戦(J1ファーストステージ第13節)を控えていることを受けて藤田が口にした言葉だ。まさしく藤田らしさが凝縮された名言だと思っている。
「これを忘れずにやっていきます(笑)」
そう話していた藤田。アスリートやプロスポーツ選手は誰しも”闘う気持ち”を持っているものである。ただ、それを憚ることなく口にして様になる選手はというと、そうはいない。
気持ちを前面に出して闘うこと。それが藤田優人の流儀だ。
(取材・文 鈴木潤)