「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

大迫勇也が教えてくれたこと/【コラム】

前節の結果でリーグ優勝の可能性が消えた。ショックは大きく、選手は切り替えられないまま今週を迎えるのかと思われたが、神戸戦の準備を進めた週よりも集中力は高く、試合へのモチベーションは落ちていなかった。全てのタイトルを失ってなお、向上心を持って日々のトレーニングに向かえることは、プロサッカー選手として当然の姿勢ではあるが、誰に言われるまでもなく最後まで全力を尽くそうとすることは、簡単にできることではない。当たり前を当たり前にやることがいちばん難しい。

ただ、神戸戦は「自分たちが武器にしている部分と、チャレンジしている部分。どっちをどのくらい使うかっていう塩梅は結構大事だと思います」と、鈴木優磨が懸念していた通りになってしまった。

「自分たちが練習してきたことばっかを一生懸命出そうとしすぎた。試合前にも言ったと思うけどやっぱ塩梅が大事。やっぱそっちがなかなか強くなってしまった。自分が先頭を切って、変えることができたらもっと違った展開になったと思う」

鈴木優磨にそう思わせたのは、神戸の10番、大迫勇也の姿があったからだった。

 

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