「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

岩政大樹監督「これを乗り越えたら、こいつらは本物になるな、と思いながら見ていて乗り越えてくれた」/【コメント】J1第27節 鹿島対C大阪

■岩政大樹監督

ーー逆境を跳ね除けて掴んだ勝点3をどのように受け止めていますか?

素晴らしい戦いだったと思います。選手たちもそうですし、サポーターも含めて、このクラブがいくつかの試合で経験してきた、乗り越えてきた試合を、また乗り越えてくれたな、と思っています。試合を見ながら、僕も経験したある試合を思い出しながら見ていました。これを乗り越えたら、こいつらは本物になるな、と思いながら見ていて、乗り越えてくれたので、いよいよ、彼らが成長を見せ始めるな、というところを実感しました。

 

ーー1人少なくなった状況で、選手たちに伝えたこと、ハーフタイムでどんなことを伝えたのでしょうか?

守備に関してはある程度、入られることは仕方がないので、少し変化があるとしたら相手の右サイド、うちの左ですね、そこは深く入り込もうとしてくるところ、コンビネーションで入ってくるんで、クルークスのカットインも含めて、ニアゾーンを取ってくるところを気をつけよう、と言いました。それ以外はクロスが攻撃の主でしたので、そこは粘り強く対応するしかない、ということだけ伝えて、あとは45分まだありましたので、守ろうというだけでは、おそらく守りきれないということで、動かせるところはしっかりとボールを持って動かせるときは動かしたり、カウンターを打てるときは走っていってカウンターを打っていくということで、セットプレーなりを取れればしっかり休めるよね、というところで共有して、それも後半よくやってくれたと思います。

 

ーー全員がハードワークと集中が際立った。勝因は?

やっぱり今年いろいろな経験を選手たちはしました。僕のチーム作りが遅れた、というのもありますけども、それより選手たちはプレーをしていていろんな出来事が試合の中で起こるんですね。それがシーズン頭にいろんなことが起こりました。レフリーの判定もちょっと不利と思われるようなものがあったり、その展開の中で終了間際に守り切れずに追いつかれたり、引っくり返されたり、という経験をしました。そこからよく立て直して半年近く戦ってきましたけれども、ルヴァンという大きな試合で、同じように最後の時間で失点するということを2試合続けて経験して、そこで選手たちはすごく苦しかったと思います。スタートで出た選手もそうですし、途中から出て追いつかれてしまった選手もいて。そういう選手たちを今日は比較的最後に送り出しました。ここで乗り越えてほしい、ということを伝えながら送り出しました。それで乗り越えてくれたんで、素晴らしかったですし、そこに至る前に1点取れたのも大きいですし、そこもチームとして準備したものがしっかりと出て、プレスがかかった、というところもありますし、その辺を含めて素晴らしい試合だったと思います。

 

ーー岩政監督自身が頭に浮かんだ試合というのはどの試合ですか?

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