随所に感じ取れたチームの成長/【レビュー】J1第24節 鹿島対鳥栖
まだ完璧ではない。完璧ではないが、それでもだいぶ鹿島アントラーズらしい試合になってきたのではないか。
いくつもある選択肢から最良と思われるものを、チームとして選び取り、誰か一人が勝手にプレーするのではなく、11人が連動して戦う。言葉にすると当たり前のことだし、簡単なことではあるが、それが次第にできるようになってきた。
おそらく、シーズンがスタートしたときの鹿島の現状を考えると、まずはトレーニングで選択肢を増やすところから始めなければならなかった。特にビルドアップについてはまっさらな状態からのスタートだった。そこから選択肢を増やすトレーニングに取り組み、その選択肢を正確に実行できるように繰り返し、繰り返し練習に励む。その経過をつぶさに見てきた私たちにとって、相手の出方を見ながら狙いを持って対応策を打てるようになってきた選手たちの成長の証は、実に感慨深い。
まだ完璧ではない。それでも、鳥栖のように個々の選手がサボらず、組織としてもしっかり戦ってくるチームに対して、 一度は追いつかれながら再度突き放し、きっちり勝ちきることはチームとしての力がなければ難しい。
「選手たちにも大きな試合になったんじゃないですか」
岩政大樹監督が言うとおり、チームが成長している手応えを感じられる勝利だった。
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