「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

須藤直輝「ずっと隼斗くんと名古くんのプレーを見続けて、観察し続けています」/【プレイヤーズファイル】

「チームのために」

小笠原満男がチームをまとめた合言葉は、鹿島を鹿島たらしめる要素の一つだったが、昔は当たり前のように全ての選手が持ち合わせたこの精神も、チームの変化とともに次第に薄れてきている。

ただ、例外がいないわけではない。このクラブへの帰属意識が強い鈴木優磨ら下部組織出身の選手たちは当たり前として、「チームのために」をピッチ内外で体現しているのが仲間隼斗だ。チームのために献身的に走り戦う姿は、どうすればピッチに立てるのかを、模範となって示している。

その仲間をお手本にぐんぐん成長しているのが須藤直輝だ。

全ての練習でがむしゃらに、貪欲な姿勢を見せていた師岡柊生が負傷離脱してしまったいま、若手の成長株は誰かと言われたら、須藤の名前を筆頭候補に上げる。

 

16日の練習の最後に行われた紅白戦。そのラストプレーでペナルティエリアに侵入した須藤は、鋭い切り返しで昌子源をかわすと、巧みなボールコントロールで間髪入れずにゴールネットを揺らした。この先、若手の誰かがサプライズを起こす未来があるならば、それが須藤であっても驚かない。それほどにいい成長曲線を見せている。

 

(残り 2502文字/全文: 2994文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ