レネ・ヴァイラーが短期間でチームをつくり上げる秘訣/【練習メニュー】
レネ・ヴァイラー監督は、来日前の期間を岩政大樹コーチら日本人スタッフに多くを託し、遠くスイスの地でジタバタせずに耐えていた。
「映像では空気感とか雰囲気というものが全然伝わってこない。あるいは伝わってきたとしてもそれは限られた部分でしかない。やっぱり人間がやる以上、人間が発する空気感というものを感じなくてはいけない」
そう言って選手たちと直に触れ合っている日本人スタッフの判断を重視していた。その姿勢は、来日して彼らを直接指導するようになったことで、より顕著に感じられるようになった。その場にいるスタッフに任せていたのも、自身がその場にいれば多くの情報を感じ取れるからだろう。
監督は、メリハリのある声と大きな身振りで選手の注目を自分に引きつけると、練習の合間には個別に声をかけ頻繁にコミュニケーションを取っている。
選手としては「すごく見られているという感覚はあると思います」(和泉竜司)という。新監督が就任したばかりの3月というタイミングは、選手は監督が求めることを必死になって理解しようと努力する時期だ。
しかし、鹿島の選手たちからそうした姿は見られていない。見られているのはアピールである。
「監督も新しく来て、また新たな競争というか、自分を伝えるっていうか見せるっていう部分も必要ですし、そういう部分はみんな出し合いながら、みんなで試合に向けてもそうですし、日々いいトレーニングができているのかなと思います」(和泉竜司)
ヴァイラーがどの国でも短期間でチームをつくり上げてきた理由が、なんとなくわかってきた。
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